11日に閉幕した中央経済活動会議は中国経済のニューノーマル(新しい常態)に対して、初めて全面的かつ系統的な説明を行いました。会議終了後に発表されたプレスリリースでは、消費、投資、輸出、産業形成の方法、生産要素、市場競争、資源環境、経済リスクおよび資源配置とマクロ調整など9つの面から、ニューノーマル下に置かれた中国経済の動向における変化を整理しています。
それによりますと、消費、投資、輸出は経済成長においてそれぞれ基礎的、肝心で、かつサポート的な役割を発揮しています。中国では、消費はすでに「模倣型、大衆普及型」の段階から「個性化、多様化」の段階に入っています。投資において、インフラの相互連結と一部の新しい技術、新しい製品、新しい業態、新しいビジネスモデルに多くの投資チャンスが生まれます。輸出において、中国は依然として優位性があり、ハイレベルの導入と大規模な海外移転が同時に起きており、新しい比較優位性を急いで育てなければなりません。
生産設備の過剰、人口の高齢化、環境資源の制約などの影響が強まっていることから、中国経済の成長は従来のモデルから脱却しなければなりません。産業構造の最適化と高度化をはかり、統一かつ透明性があり、秩序だった、規範的な市場環境の形成を急ぎ、人的資源の質と技術革新にシフトし、環境に配慮した低炭素、循環型の発展モデルを作り出さなければなりません。
ニューノーマルはまた、資源の配置、マクロ規制に対しても新しい要求を突き付けています。会議は、足元の中国経済に対して、「リスクは全般的にコントロール可能だ」という判断を出したにもかかわらず、ハイレバレッジとバブル化を主な特徴とした各種リスクはしばらくの間、継続していくだろうという見方を示しています。それを踏まえた上で、対症療法と原因療法を並行して問題を解決に導く必要があります。各種リスクを解消する体制とメカニズムを確立し、「全面的な刺激政策の限界効用が明らかに減少している」ため、全体的な供給関係に現れた新しい変化を包括的に把握し、合理的にマクロ規制を行っていく必要があります。
中国の習近平国家主席は今年5月、河南省を視察した際に初めて、中国経済のニューノーマルに触れました。その6か月後に北京で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)のCEOサミットで、習主席はニューノーマル下に置かれた中国経済は「高度成長から『中高速』成長に変わり」、「構造の最適化、高度化が進んでいる」、「要素駆動型、投資駆動型からイノベーション駆動型へと切り替わっている」という三つの特徴を挙げています。
会議は中国経済の動向で現れた変化を掘り下げて説明した後、ニューノーマル下に置かれた経済成長のアクションガイドラインを打ち出し、「ニューノーマルを認識し、ニューノーマルに適応し、ニューノーマルをリードしていくことこそ、足元、そして今後しばらくの間、中国で経済成長を考える上でのマクロ的な考えだ」としています。
さらに、来年の重点的な取組みについて、①経済の安定成長の維持に努めること、②新しい成長点を見つけ出し、それを育成すること、③農業の成長モデルの転換の加速、④経済成長の空間的配置の最適化をはかること、⑤民生の保障と改善という5つの点を強調しています。(Yan、林)暮らし・経済へ
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