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 習近平主席、ドイツの新聞で署名入りの文章を発表

2014-03-28 19:33:38     cri    
 中国の習近平国家主席はドイツ訪問にあたって、28日にドイツの新聞「フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング」(FAZ)で「中国とドイツが協力し、中国と欧州、世界に幸せを」と題する署名入りの文章を発表しました。文章は次のように述べています。

 万物が蘇る早春にもう一度ドイツを訪問し、嬉しく思っている。

 私は5年前にドイツを訪問したことがある。当時、欧州は国際金融危機の影響を受け、債務問題が表れはじめ、欧州を悲観視する声が大変強かった。だが、中国は少しも躊躇せずにドイツや欧州との協力を強化し、困難をともに乗り越え、ユーロに自信を持ち、そして欧州一体化を断固として支持した。

 5年後の現在、欧州の債務問題は解決されつつあり、ユーロは堅調となり、欧州一体化プロセスも新たな進展を見せている。ドイツは、欧州経済の"エンジン"および"錨"として、欧州を牽引して回復の歩みを加速している。これは、われわれの当時の判断が正しかったことを物語るほか、中国とドイツの深い相互信頼関係としっかりとした協力の基礎を表した。

 中国とドイツの協力は深くて固い基礎がある。その理由は次の三つの点にまとめることができる。

 第一、中国とドイツの協力は二大文明の交流と対話である。中国とドイツはそれぞれアジア大陸と欧州大陸に位置し、東西二大文明の傑出した代表格である。両国の数多くの先人、奥深い思想、豊かな文学芸術は、双方が学びあい、交流し、協力する上で無尽蔵の知恵の源となっている。

 第二、中国とドイツの協力は2つの偉大な民族が互いに学び合うことである。中国とドイツの歴史伝統と発展の過程は異なるが、この2つの民族は多くの優れた品格を持っている。例えば勤勉さと謙虚さ、そして真面目さと革新精神が強いことなどがそれである。これは、両国国民が理解し合い、尊敬し合い、互いに長所を学ぶためにこの上ない素晴らしい条件を提供した。

 第三、中国とドイツの協力は経済の奇跡をつくった国同士の協力である。世界の二大貿易国と経済体として、中国とドイツはしっかりと結ばれ、互いに離れられない間柄となっている。産業の発展レベルや市場規模、また需要の構造などをみても、中国とドイツの経済は補完性が強く、協力の可能性が極めて大きい。

 ここ数年、中国とドイツの協力は、中国と欧州との協力の先頭に立っている。中国と欧州連合(EU)の間で毎日の取引額が15億ドルに上っているが、その約3分の1は中国とドイツとの貿易によるものである。また、毎週70便余りのフライトは中国とドイツの10余りの都市を結んでいる。中国と欧州が運行している3本の輸送路線のうち、2本がドイツのデュースブルクとハンブルクに通じている。毎年100万人を超える観光客は中国とドイツを行き来している。中国とドイツは互いに相手にとって、自国が存在する地域の最大貿易パートナーになっており、企業の投資や起業に関しても最も重要な目的地でもある。現在、中国には8200社余りのドイツ企業があり、ドイツには2000社余りの中国企業が進出している。政府間交渉や戦略対話、法治国家対話など両国政府間の60余りの対話・協力メカニズムが順調に行われており、両国関係の新たな発展をするために強力な支援を提供している。また、世界平和の確保や地域安全、気候変動への対応、食糧安全、持続可能な発展の推進などの大きな国際事業においても、両国は緊密に連携している。

 現在、世界では新たな技術・産業革命が起きようとしており、世界各国はそのための調整と必要な改革を急いでいる。中国は時代の流れに沿って改革を全面的に深め、国の近代化と民族の復興を実現させる歴史的な機会をつかもうと決心している。

 昨年11月、中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議は改革の全面的深化について配置を行い、改革のロードマップとスケジュールを打ち出し、15の分野と330件の改革措置を提出した。その重点は経済体制の改革である。今後、統一した開放と秩序正しい競争のある市場システムを構築し、資源配置の中で市場の決定的な役割を果し、政府の役割をよりよく果たしていく。我々は各方面の体制の改革を深め、国家の管理システムと管理能力の現代化を全面的に推進していく。

 ドイツは「工業4.0戦略」を打ち出しており、エネルギーのモデルチェンジを積極的に推進し、欧州の財政改革をけん引し、構造改革を実施し、「欧州2020」戦略で提出した措置を実施し、欧州一体化を推進している。中独協力における共通点は一層多くなり、新しい原動力が増えるだろう。中独関係も既存のハイレベルの基礎の上で相互理解が深まる新しい段階に入っている。

 中独協力の根本は各自の国内の発展と民生の改善に支援を行うことだ。中独協力の未来は依然として、両国の国民に実際の利益をもたらすことができるかどうかにある。中国の市場とドイツの技術の結び付けは間違いなく、中国と欧州の経済と社会の発展を大いに促進し、国民の生活に大きな実益をもたらすだろう。中国の速度とドイツの品質の連携は中国と欧州ないし世界の経済に大きな成長のスペースをもたらすだろう。

 アジアと欧州の主要な経済体として、中国とドイツが融合を強化することはアジアと欧州の2つの主要成長国の協力を意味している。これは、アジアと欧州の大市場の形成を大いに促進し、アジア・欧州大陸の全体の成長をけん引し、かつ世界経済と貿易に深い影響を与えるだろう。

 平和発展の道を歩むことを堅持する中国がドイツと協力を強化することは世界の多極化の発展や、世界の平和、安定、繁栄にプラスとなるにちがいない。

 友情は尊重、信頼、包容を基礎に構築するものであり、国と国の往来もそうである。現在、中独関係を全面的に深化させることに欠いているものは利益の一致と共通の目標ではなく、勇気や胸襟、視野である。

 我々はお互いに相手国の国民が選択した基本制度と発展の道を理解尊重し、お互いの核心的利益と重要な関心事を考慮に入れ、お互いに簡単な売買関係を越えて一層革新的、開放的な考えで中独協力により多くの戦略的内容を与えていこう。また平等の対話と友好的な協議を通じて食い違いを適切に取り扱い、さらなるマクロ的、長期的な目で両国関係の発展に青写真を描いていこう。さらに国際メカニズムと規則の改善と整備に共に尽力し、それをより公正的、合理的なものにし、時代の発展と国際社会の共同の需要によりよく適合させるようにしていこう。

 こうしてこそ、中独両国の協力の車輪はますます速く、ますます良くなるだろう。

 習近平国家主席が28日にドイツの新聞「フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング」(FAZ)で発表した署名入りの文章は以上のように述べました。(鵬、玉華、kokusei)

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