中国江蘇省の南京市档案局はこのほど、1937年~47年に作成された貴重な資料183巻を初めて公開しました。これらの資料には、中国を侵略した日本軍が南京で行った大虐殺の犯罪事実と日本軍が南京占領期間中に犯したおびただしい犯罪行為が詳しく記載されています。今回公開された貴重な資料は、すでに公開された5組の「南京大虐殺史資料」と共に、ユネスコの世界記憶遺産リストへの登録を申請するということです。
今回公開された資料には、大虐殺期間中の慈善団体による死体埋葬・難民救済状況の統計、日本軍の市民殺りく・家屋放火・財産略奪に関する中華民国南京各級政府による調査、家族殺害・財産略奪に関する市民による申し立て、南京市臨時参議会による南京大虐殺事件の調査報告などが含まれています。これらの資料は幅広い面をカバーしており、人物の背景が豊富な上、資料の相互関連性と証拠能力も高く、中国を侵略した日本軍が南京で大虐殺を行った有力な証拠となっています。
関係者によると、侵華日軍南京大虐殺遇難同胞紀念館と中国第二歴史档案館、南京市档案館は2011年に記憶遺産登録の共同申請を行いました。その時の申請により、1937年~48年に作成された紙媒体・写真・フィルムの3種類の資料5組が、第3回中国档案文献遺産リストに登録されました。2012年8月13日、南京市は2回目の遺産登録を申請し、今回が3回目になるということです。
ユネスコが1992年に「世界文化遺産」の延長線上に始めた事業である「世界記憶遺産」は、老化が進み、毀損や消滅の危機にある世界の文献資料を保全し、人類の記憶をより完全なものにしていくことを主旨としています。これまでに、中国は7点の文献が登録されています。(Yan、大野)暮らし・経済へ
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