主要20カ国・地域（G20）首脳会議に出席するため、ロシアを訪問している中国の習近平国家主席は5日、同国のサンクトペテルブルクでアルゼンチンのキルチネル大統領と会談しました。

　習主席は会談の中で、「中国は一貫して戦略的な高みからアルゼンチンとの伝統的な友好関係を重視しており、アルゼンチンと共に相互協力を絶えず拡大していきたい」と述べました。そのうえで、「アルゼンチンはラテンアメリカの重要な国の1つであり、中国は同国が国際事務においてより大きな役割を果たすことを支持する。中国とアルゼンチンは共に新興市場である。両国間の協力を強化させ、新興市場と発展途上国の利益を守るべきだ」と強調しました。

　これに対して、キルチネル大統領は「中国に対する輸出の拡大を望み、中国企業がわが国の水力発電や鉄道など重大プロジェクトに参与することを期待している。両国の通貨スワップを推進していきたい」との考えを示した上で、「国際事務及びラテンアメリカと中国の関係発展において、中国との意思疎通と協力を強化していきたい」と述べました。（万、吉野）