中国の習近平国家主席は26日、北京で、シンガポールのリー・シェンロン首相と会談しました。習主席は、中国とシンガポールの協力で収めた成果を積極的に評価し、協力関係を重視する中国の考えを強調しました。

　習主席は「両国が共に努力し、政治的相互信頼を深め、それぞれの発展戦略を緊密に結び、経済貿易や金融、人文、社会管理などの分野における協力を強化し、新たな時代における両国関係の安定、健全で前向きな発展を推進していく必要がある」と述べました。

　また、習主席は「今年は中国・ASEAN戦略的パートナーシップが確立され、10周年にあたる。過去10年間を振り返り、相互尊重、相互理解、相互信頼、相互支持は、双方の最も貴重な財産だ」としたうえで、「現在、東アジア地域が直面している最大の課題は、国際金融危機の影響に対応し、発展の力強い勢いを保つことだ。私たちは主な精力を協力の深化と共同発展に置いて、平和で安定、平等で相互信頼、そしてウィンウィンの環境づくりに取り組んでいくべきだ」と強調しました。

　これを受け、リー首相は「シンガポールと中国は幅広い共通利益を有している。両国は様々な分野において良好な交流と協力を行っている。シンガポールは対中国の友好政策を堅持しており、両国協力委員会の役割をさらに生かし、潜在力を引き出し、財政と金融や、持続的可能な発展、経済の転換などの分野における協力を深めていきたい」と話しました。

　また、リー首相は、中国の発展はシンガポール、ASEAN、及びこの地域にとって重要なチャンスで、中国の発展と建設事業に参加していきたいという姿勢を示しました。（Katsu、山下）