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中国株価暴落 人民銀行「過剰な流動性に警戒を」

2013-06-25 16:50:18     cri    

 6月に入ってから、中国国内の金融市場で資金の調達が難しくなり、これに対応するため、各銀行は収益率の高い短期的な金融派生商品を提供しています。24日、中国株式市場の株価指数が大幅に下落し、銀行と不動産を中心とした200種近くの株価が値幅制限の下限となるストップ安で同日の取引を終えました。

 一方、中国の中央銀行である中国人民銀行はこの日、「商業銀行の流動性管理に関する通知」を発表し、各銀行に対し過剰な流動性に警戒し、資金不足がもたらすパニックを回避するよう求めました。

 このところ、銀行間の超短期貸借市場の金利が急上昇していますが、人民銀行は市場が予測したほどの供給量を追加しませんでした。これを受けて、人々は資本が充実していると見られていた銀行が、「一気に財布の紐を締めた」として、関心を寄せています。

 株式投資で10年ほどの経験を持つ陳昌氏は、「2008年にも、株市場の暴落で手元の株を売れなくなった経験をした。今回も絶望的だ。予測より下落の幅が大きい」と述べました。

 中国株の下落の原因について、中国人民大学財政金融学院の趙錫軍副院長は「まず、国際市場において、特にアメリカの量的緩和の縮小と停止が大きな影響をもたらし、我々の株市場にも波及したこと。次に、経済成長が弱く、市場の期待に応えられないこと。そして、銀行間の貸借、金利の上昇及び金融機関の資金の逼迫なども投資者の選択に影響を与えるだろう。」と指摘しました。

 資金調達の困難と株市場の暴落との関係について、金融市場のアナリストである叶檀氏は、「現在、多くの資金が株市場を出ており、銀行や機関なども持っている株を売却し、必要な資金を調達している。それが株式市場の下落をもたらした」と述べました。

 これに先立ち、中国人民銀行が4000億元を拠出して市場救済に乗り出す噂や、中国工商銀行に500億元を注ぐとの噂がありましたが、関連部門は相次いでこれを否定しました。中国人民銀行が今まで通りに通貨供給量を拡大しないことについて、叶檀氏は「市場に穏やかな通貨政策の維持という明確した信号を伝えることと、民間資金を調達し、市場の効率を向上させる圧力をかけることを狙っている」と指摘しました。

 趙錫軍副院長は中国人民銀行の対応について、「適切だ。資金調達の困難は必ずしも実体経済に問題が生じたことが原因ではなく、その多くは一部の商業銀行が流動性リスクを無視して、他の銀行から借り入れた資金を貸し出したことなどが原因となる。」と述べました。 (万)

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