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 シンガポール、オフショア人民元センターの整備加速

2013-05-31 13:40:36     cri    

 シンガポールはいま、人民元のオフショアセンターとしての整備作業をスピードアップしています。第2回中国(北京)国際サービス貿易交易会では、DBS銀行(星展銀行)、UOB(大華銀行)、OCBC(華僑銀行)などシンガポールの三大銀行の責任者は、「スタートは香港よりは遅れをとったものの、シンガポールはユニークな立地上の優位性から、人民元によるASEAN(東南アジア諸国連合)投資のもっとも良い窓口になるだろう」と話しました。

 こうした整備に向けての一連の動きとして、5月28日に、シンガポール金融管理局北京代表所が除幕されました。同代表所はシンガポール金融管理局がアジアに置いた初の代表所で、ロンドンとニューヨークに続いて三つ目の海外代表所でもあります。その前日、中国工商銀行シンガポール分行がシンガポール市場でインターバンクの人民元建て決済業務を始め、香港、台湾に次いで人民元建て決済を始めました。

 このほか、上海香港銀行が同シンガポール分行を通して、総額5億元、期間2年の人民元建て債券(点心債)を発行し、スタンダードチャータード銀行は期間3年、総額10億元の点心債を発行しました。このほか、シンガポール取引所は初の人民元債券の預託サービスも始めました。

 外資系銀行のみならず、シンガポール国内の金融機構も意欲を見せています。去年12月、シンガポールのUOB(大華銀行)と中国貿易促進会が中国企業のシンガポール及びASEANその他の国での市場開拓や、シンガポール企業の対中投資、貿易往来に共同支援を提供するといった内容の覚書に調印しました。

 一方、シンガポールを人民元オフショアセンターとして整備することについて、シンガポールと香港を比較する声もあります。これに対して、UOB(大華銀行)の邱子慇エグゼクティブ・ディレクターは「これは良い競争だ。シンガポールは独立国家であり、ASEANの中心でもある。中国企業のASEAN進出において、最初の進出先にシンガポールを選ぶケースが多い」と語っています。

 中国貿易促進会の張偉副会長によりますと、シンガポールは中国にとって、ASEAN投資のゲートウェーになっており、これまでにシンガポールに進出した中国系企業の数はすでに3700社に上っています。専門家は、シンガポールの市場そのものに限界があるため、多くの企業はASEANでの発展チャンスを狙っていると見られています。

 2012年、中国企業のASEAN諸国での非金融対外投資は対前年比52%増加したものの、ASEAN地域は中国の対外直接投資全体の5.7%しか占めていませんでした。そのため、中国企業のASEAN市場での発展にはまだ大きなポテンシャルがあるとも見られています。

 業界筋は、シンガポールは成熟している上、競争力のある金融市場として、数百社の外資系銀行があり、カスタマイズされた優良サービスを提供することができれば、中国企業のASEAN進出にあたって、信頼できるパートナーに成りうると見ています。(Yan、NM)国際・交流へ

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