アジア欧州会合（ASEM）第9回首脳会議が5日午後、ラオスの首都ビエンチャンで開幕しました。大会に出席している中国の温家宝首相はこの日、イタリアのモンティ首相、ブルガリアのプレヴネリエフ大統領とそれぞれ会談しました。

　温家宝首相はモンティ首相と会談した際、「これまでEU・欧州連合は欧州債務危機に対処するためいくつかの重大な措置をとり、イタリアは財政改革と経済復興計画を積極的に推進してきた。これにより、ヨーロッパと国際社会が希望を見出し、信頼感を強めた」と述べた上で、「中国はイタリアとの協力を強化し、引き続き共同で金融危機に対処し、中国とイタリアそして中国とヨーロッパの関係がより多くの成果をとげるよう力をいれていきたい」と強調しました。

　これに対して、モンティ首相は、「イタリアは現在構造改革を行っており、経済と財政の状況はいずれも改善された。中国との経済貿易、金融分野における協力を強化し、互恵共栄を実現する真の友人関係を結びたい」と表明しました。

　プレヴネリエフ大統領と会談した際、温家宝首相は、「中国政府は国内企業のブルガリアへの投資を奨励している。双方は共に努力し、政治や文化、社会などの分野での交流を深め、両国の友好関係を全面的に推進していくべきだ」と述べました。

　プレヴネリエフ大統領は、「ブルガリアは中国との密接な意思疎通と協調を保ち、各分野での協力を全面的に強化していきたい」との考えを表明しました。（万、大野）