中国外務省の洪磊報道官は24日に記者会見し、日本の野田佳彦首相が釣魚島(日本名・尖閣諸島)について行った発言に強い不満を持つと非難しました。
日本の野田首相は24日、釣魚島問題などについて記者会見し、「尖閣諸島はわが国固有の領土であり、領有権の問題は存在しない。清の支配が及んでいなかったことを確認のうえで、明治政府は1895年に尖閣諸島を日本の領土に編入した。中国が領有権を主張し始めたのは、東海に石油埋蔵の可能性が指摘された1970年代以降だ」と述べました。
これについて聞かれた洪報道官は「日本の指導者が中国の領土の主権を侵害する発言をしたことに中国は強い不満を持つ」と述べました。洪報道官は「釣魚島とそれに付属する島嶼は古くから中国の領土であり、中国人が最も早く発見、命名、利用した。現存するもので、最も早い時期に釣魚島について記載した歴史書籍の1つ、明の時代の永楽元年(1403年)に著された『順風相送』に"釣魚嶼""赤坎嶼"という地名があるが、今の"釣魚島""赤尾嶼"を指している。また、明の時代の浙江省の提督・胡宗憲氏が編さんした『疇海図編』には、明朝の海上防衛の管轄範囲にある島嶼が記されているが、その中に釣魚島とその付属の島嶼が含まれている。こういった資料は、釣魚島とその付属島嶼が遅くとも明の時代から中国の海上防衛の範囲内にあったことを示している。一方、日本は1895年の甲午戦争(日清戦争)期間中に初めて釣魚島に対する主権を要求し、不法な手段でその島々を窃取した。日本固有の領土という主張は成り立たない」と反論しました。
洪報道官はまた、「『ポツダム宣言』では、東北部、台湾、澎湖列島を含む中国の領土を返還する内容の『カイロ宣言』の履行を日本に要求し、日本は1945年8月に『ポツダム宣言』を受け入れた。これは、日本が台湾や釣魚島などを中国に返さなければならないことを意味する」と強調しました。
洪報道官は、さらに「1951年9月18日、当時の周恩来首相がサンフランシスコ平和条約について『条約の準備、作成、調印に中国は参加しなかったので、不法かつ無効であり、絶対に受け入れられない』と明言した。また、1971年6月、日本とアメリカが締結した沖縄返還協定で釣魚島などを返還の対象にし、中国の領土を勝手にやり取りしたことに対し、当時の中国外務省は同年末に声明を発表し、これは不法だと非難したうえで、釣魚島とその付属島嶼は中国の不可分な領土の一部だと改めて強調した」と主張しました。(鵬、高橋)
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