新華社通信はこのほど論評を発表し、「フィリピンの挑発による黄岩島事件発生の日から今日に至って、フィリピン側が中国の自制と譲歩を無視し、続けざまに紛争を引き起こし、ひいては国際社会やフィリピン国民をそそのかしている一方、外交的手段によって紛争を解決する中国の提案を見て見ぬふりをしてきた」と述べ、更に「領土と主権を守る中国政府と国民の決意を軽く見てはいけない」と指摘しています。
論評は、「黄岩島及びその周辺海域に対し中国は争う余地のない主権を持っている。中国は、最も早くこれらの島々を発見し黄岩島と命名し、そして中国の版図に組み入れ、主権的権利及び管轄権を行使してきた」とした上で「フィリピンが主張した『地理近隣説』『排他的経済水域説』『主権継承説』などいわゆる証拠は、矛盾しあうもので、法的に証明できないものだ」と反駁を加えています。
また、論評は「ここ1ヶ月、中国は自制を保って外交的手段による交渉で事態を収拾することを主張してきた。しかし、自制を保つことは決して弱いものではない。中国外務省も事態の拡大に備えてあらゆる準備はできていると明言した。中国人民は、平和を大切にしているが、領土や主権など国の核心的利益にかかわる重大な問題において絶対に譲歩しない。事態のさらなる悪化に伴って代価を払わなければならないことを、フィリピン側が軽く見てはいけない」と強調しました。
更に、この論評は「現在、フィリピン側が新たな外交的解決策の提出に努めているということだが、言ったことを必ず実行してほしい。当面の複雑な情勢の下で、フィリピン政府が長い目で見、冷静かつ理性的に事態を処理し、また、両国関係という大局を重んじ、アジア太平洋地域の安全と安定を重んじ、正しく情勢を判断して、黄岩島事件の外交的手段による解決を図るという軌道に一日も早く戻るよう希望する」との立場を示しました。(ミン・イヒョウ)
| ||||
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |