中国外務省の洪磊報道官は8日、北京で、「黄岩島は中国固有の領土で、中国は黄岩島に対して争う余地のない主権を有している。主権国家の領土を国際司法裁判所に提訴するというのでは、世界を混乱させる不可解なことだ」と語りました。中国外務省の傳瑩外務次官は7日、再度、在中国フィリピン大使館の臨時代理大使を呼び出し、黄岩島事件についてフィリピンに厳正な申し入れを行ないました。

　洪磊報道官は定例記者会見で、関連する質問に対し、「現在の黄岩島の事態は、フィリピン側が一方的に引き起こしたものだ。しかも、フィリピン側はこれまで、結果を省みず、事態を拡大してきた。中国側の関連する意思表明は、フィリピン側の重大な誤りを指摘しており、中国側の懸念と要求に対し、フィリピン側が切実に反応し、外交ルートによる問題解決という正しい道に戻るよう促している」と述べました。

　黄岩島問題について国際司法裁判所への提訴というフィリピン側の動きに対し、洪磊報道官は「中国は黄岩島の主権保有に対して、十分な歴史的、法的根拠を有している。フィリピン側が黄岩島の主権についてどのような発言をし、どのような行動をしたとしても、黄岩島が中国に属するという基本的事実を変えることはできない」と訴えました。（Yan、山下）