中国の中央銀行である中国人民銀行の通貨政策委員を務める清華大学の李稲葵教授は27日、ダボスフォーラムで、「人民元の対ドル為替レートは均衡的なレベルに近づいている。しかしこのことは外国から認識されていない」と指摘しました。
李教授は「2011年8月から、すべての新興国の通貨の相場は安くなった。これに対して、人民元は緩やかな上昇を続けている。多くの住民と企業は人民元でドルを買い始めている。これは、人民元の為替レートが均衡的なレベルに接近していることの表れだ」と強調しました。
同時に、中国の貿易黒字も、金融危機発生以来減少を続け、2011年末は1150億ドルとなっています。貿易がGDP・国内総生産で占める割合は、危機発生前が凡そ8%だったが、2011年は2%に下がりました。李稲葵教授は為替レートの変動により、2012年も減少を続け、凡そ1%になるだろうと見ています。
李教授はさらに、「人民元に対する国際社会の理解はまだまだ不十分で、最新データすら知らない人もいる。多くの人は依然、中国の貿易黒字が高いレベルを保ち、人民元が一方的に上昇していると思いこんでいる」としています。(朱丹陽 kokusei)暮らし・経済へ
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