カンボジアのティア・バン副首相兼国防相は17日にプノンペンで、「ASEAN（東南アジア諸国連合）の今の議長国としてカンボジアは、『南海各方面行動宣言』の遵守を関連各側に働きかけていく」と強調しました。

　ティア・バン副首相は「今年はASEAN各国と中国が『宣言』に調印してから10年目を迎える。各国は、この宣言と2011年のASEAN・中国サミットの成果を守っていかなくてはならない」と述べました。その上でカンボジアの今後の取り組みについて、「中国との協力を強化し、この『宣言』の実行のほか、友好協力の精神に基づいて『南海行動準則』を制定することを目指し、各国に働きかけていく。また、食い違いの減少と協力強化の原則を以って各国及び対話パートナー国との協調と協力に務め、域内の発展に貢献していく」と強調しました。

　「南海各国行動宣言」は、中国とASEAN各国が2002年に調印した政治文書で、相互の信頼、協力の深化、南海の平和と安定の共同維持を目指しています。（朱丹陽　吉野）国際・交流へ