ロシア内務省が10日明らかにしたところでは、当日の午後、下院選挙で不正があるとして、2万5千人がモスクワ市中心部で抗議デモを行なったということです。

　抗議デモはクレムリン（大統領府）周辺で行なわれ、デモ隊は旗を手に、スローガンを叫んで行進しました。この集会地周辺にはおびただしい軍隊や警察が配備されていました。デモ隊は議院選で不正があったと抗議し、再度「誠実な選挙」を行うよう求めていました。

　関係筋によりますと、サンクトペテルブルク、ウラジオストクなどの都市でも抗議の集会が行なわれたということです。

　9日に公表されたロシア下院選挙の結果によりますと、「統一ロシア」、「共産党」、「公正ロシア」、「自由民主党」が次期下院の席を確保し、与党の「統一ロシア」が引き続き、最多議席を維持しています。しかし、野党側からは投票に不正行為があったと非難されています。

　なお、「公正ロシア」は来年3月に行なわれる大統領選に、ミロノフ前上院議長を候補に立てました。それに先立ち、「統一ロシア」は現任のプーチン首相を次期大統領選の候補に擁立しています。（Yan、小野） 　国際・交流へ