アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するため、ハワイを訪れている中国の胡錦涛国家主席は現地時間の12日に、日本の野田佳彦首相と会談し、双方は戦略的互恵関係を強化していくことで合意しました。
胡主席は「中日関係は双方にとって最も重要な2国間関係の1つである。中国は日本と共に、両国国民の根本的な利益に着目し、両国の四つの政治文書に確定された原則と一連の重要な共通認識に基づいて、中日の戦略的互恵関係の前向きな発展を推進し、共に来年の中日国交正常化40周年を迎える」と述べました。
また胡主席は両国関係の発展について以下の意見を提出しました。ハイレベル往来を継続し、政治的相互信頼を強めていくこと、互恵協力を深め、協力の新たな成果を求めていくことが挙げられたほか、経済、技術協力にも触れ、互いに重要な経済貿易協力パートナーであることを強調し、グリーン・低炭素経済、循環型経済、ハイテク技術の分野における協力の強化と両国関係の物質的な基礎を固めていく必要があるとしました。さらに東日本大震災後の再建について、胡主席は「再建で積極的な進展を遂げていることを嬉しく思う。中国は必要な援助を提供し、関係分野における協力を強化していきたい」と強調しました。
このほか中日国交正常化40周年を来年に控え、人的交流の拡大や、両国の友好感情の増進の必要性について述べ、長期的な観点から投入を拡大し、計画を立て、青少年、青年幹部、文化、観光、メディア、地方など幅広い分野における交流を持続的に行っていく必要があるとしました。
またアジアの国として地域の協力を推進し、国際的な協調を強化することが必要であるとし、中国は日本と共に、北東アジアの平和と安定を維持し、アジア地域の協力を促進していくと表明しました。さらに、両国間が抱える食い違いについては、「安定した大局を守ること」が重要だと述べました。そのうえで胡主席は「双方は対話と交渉を堅持し、矛盾と食い違いを適切に処理しなければならない。これまで両国間の敏感な問題の処理で双方は数多くの共通認識と理解を得た。今後も守っていくべきだ」と強調しました。
これに対して、野田首相は「日中両国は一衣帯水の隣国で、経済関係も日増しに緊密になっている。日中関係は両国、及び世界にとっても非常に重要である。日本は中国と共に努力し、各分野における交流を深め、両国の戦略互恵関係をさらに強めていく」と述べ、「両国国民の感情が非常に重要である。双方は対話と交流、特に青少年の交流を通じて、相互理解を深め、両国国民の感情を改善していく必要がある」と強調しました。(Katsu、吉野)
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