アメリカ上院はこのほど「2011年為替相場監視改革法案」を可決しました。上院はこの法案で為替相場を低く設定している主要貿易パートナーに対して制裁関税を課すよう政府に求めました。これは、人民元の切上げ加速を迫ることが狙いだと見られています。

　14日付けの新聞「人民日報」に掲載された文書は「為替相場を利用した政治ショーはアメリカ経済を救えない。ワシントンの政治は視野の狭い提案と政策決定に縛られている。これこそアメリカが直面している真の危険である」としています。

　この文章はまた、中米の経済協力と貿易は非常に緊密なものとなっており、保護貿易主義によって中国の利益が損なわれれば、アメリカにとっても利益にはならないとし、アメリカがあえてこのようなことをした理由について、「政治家が有権者にアピールするためにスケープゴートを求めたに過ぎない」としています。（任春生、中原）