「天宮一号」の打ち上げを目前に控えて、中国国防省の耿雁生報道官は28日に北京で行われた記者会見で、「宇宙は人類の共同財産だ。中国は終始、その平和的利用を主張しており、宇宙の武器化と軍備競争に断固として反対している」と述べました。

　耿報道官は「『天宮一号』は軍事目的で利用されるのか」、「なぜ軍当局が打ち上げに関わっているのか」という記者からの質問に答え、「宇宙事業は規模が大きく、複雑なシステムである。軍隊は、大規模な行動を実施することにおいて優位性を持っている。軍隊の宇宙事業への参与は、世界各国でも行われており、リスクや厳密性が高い宇宙事業の求めでもある」と強調しました。

　宇宙船｢神舟｣とドッキングを行う「天宮一号」は、中国が独自開発したもので、29日の夜に打ち上げられる予定です。（朱丹陽、吉野）　暮らし・経済へ