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 新世代出稼ぎ者の半数以上が都市戸籍を求めず

2011-09-02 15:44:31     cri    

 浙江理工大学はこのほど「中国都市化過程における新課題―浙江省新世代出稼ぎ労働者戸籍切り替えについての研究」と題したアンケート調査を実施しました。アンケートの結果によりますと、都市部で働く新世代の出稼ぎ労働者は、現地の居住環境を高く評価しているものの、都市への定住についてはあまり積極的ではないことがわかりました。

 この調査は浙江省自然科学基金の援助を受けて行われたプロジェクトで、杭州、嘉興、寧波、温州で働く1980年以降に生まれた16歳以上の出稼ぎ労働者2000人を対象に実施されました。このうちアンケートに回答したのは1941人で、回収率は97.05%となりました。

 調査によりますと、都市戸籍の取得を求めている人は46.2%に止まり、約半数の人が都市戸籍を求めていないことが明らかになりました。また、農村戸籍について優位性があると考えている人は39.6%で、都市戸籍とあまり相違がないと考えている人は34.2%でした。故郷の土地を失うことを懸念しているほか、都市部の高い生活コストや不動産価格の上昇、社会保障の不足、生活習慣の違いなどが出稼ぎ労働者が都市部の定住を望まない要因となっています。

 このほど調査対象となった新世代の出稼ぎ労働者は親の世代より学歴が高く、農作業をしたことがない人がほとんどです。多くの人が毎日8時間以上働き、週に6日働いています。杭州では、月の収入が1200元から2200元程度の人が63%、3000元以上の人はわずか11%でした。また、寧波、温州、嘉興での一般的な月収はおよそ1500元から2000元となっています。

 都市戸籍を持っていない出稼ぎ労働者は、戸籍制限がある教育、就職、医療、社会保障、住宅などの保障性福祉に加入することができません。

 国家統計局が発表したデータによりますと、2009年に出稼ぎ期間が6ヶ月以上の労働者数は1億5000万人に達し、そのうちの1億2000万人が都市戸籍を持っていなかったということです。新世代の出稼ぎ労働者の戸籍切り替えはすでに重大な問題となっています。(シンエン、吉野) 暮らし・経済へ

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