中国の商工管理部門は昨年の10月から9ヵ月間、知的財産権の侵害および偽物商品の摘発を実施し、市場の正常化に努めてきました。そこで今日の中国リポートは、その様子をお伝えします。
中国国家商工行政管理総局の付双建副局長は、この9ヵ月間の作業について、「これまで偽物の製造拠点を見つけ出し撤去させたり、不正経営者の営業免許証を取り消したりするなどを中心にやってきた。処理案件は9万件にのぼり、700件を司法機関に移送した」と話してくれました。
付副局長によりますと、摘発活動の実施後、商工管理部門の監督管理能力が著しく向上してきました。また、自社の売れ筋商品と同じネーミングの商標を他社が商標登録するといった悪質行為を食い止める面でも実績を挙げています。例えば、「鎮江香酢」というお酢の商標が韓国で、また、「孔子学院」の商標がコスタリカで、登録された悪質な事件も、うまく解決できたということです。
このほか、ネットショッピングでも、商品の情報をチェックし、不正確な情報や不正サイトの取消しなどを実施しました。インターネット関連の処理案件が800件にのぼり、公安に移送したものが50件近くありました。
また、不正取締りを行うと同時に、効率的な制度づくりにも力を入れてきたとしたあと。
「商標を監督管理する情報化システムを確立することにより、不正行為を効果的に防止することが図られる。また、管理ネットワークを整備すること、地域間の連携を強化すること、発生した問題の解決といった従来の考えから、問題の発生を未然に防ぐという意識への移行など、建設的な作業を実施してきた」と語ってくれました。
また、今後の動きについて、付副局長は「今後は、偽物商品の取締りと商標権の活用とをうまく結びつけ、世界的に知名度の高い商標を育てることにより、経済構造や経済成長のあり方の転換を促すことを期待している」と話しています。
知的財産権の侵害や偽物商品との戦いは、長期にわたる複雑な作業ですが、それをうまく実施するため、制度の整備や人材の確保が欠かせません。今後の動きが注目されます。
中国リポート、9ヵ月間実施されてきた知的財産権侵害や偽物商品の取締りについてお伝えしました。(閣、山)
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