27日午前、中国の温家宝首相は特別機で北京を離れ、四日間にわたるASEAN・東南アジア諸国連合のマレーシアとインドネシアへの訪問を始めました。これは、温家宝首相の今年初の外国訪問です。
6年ぶりのマレーシア訪問
マレーシアは、ASEANで真っ先に新中国と外交関係を結んだ国です。温家宝首相は先ずマレーシアを訪問しますが、今回は6年ぶりの訪問でもあります。
中国とマレーシアは友好関係の歴史が長く、指導者間の友情はひときわ深いものです。2年前、マレーシアのナジブ首相が代表団を率いて中国を訪問した際、温家宝首相から特別なプレゼントが贈られました。1974年、ナジブ首相の父親のタンマサック首相と中国の周恩来総理が、国交樹立コミュニケに調印したときの写真でした。
2年ぶりの再会は、まさに友人同士の再会です。ナジブ首相とは歓迎式のほか、正式な会談も行います。報道によりますと、歓迎パーティが2回もあるとのことですが、これは、外交訪問では稀なことです。
温家宝首相は、27日午後マレーシアに到着し、翌日の夕方には出発します。30時間にもならない滞在ですが、政府の公式行事は10回以上盛り込まれています。中には、マレーシアの元政治高官との会談も行われ、両国の伝統的な友情が示されます。今回の訪問の目的について、胡正躍外務次官は、「伝統的な友情を引継ぎ、深めることにある」と述べました。
インドネシアへの初訪問
マレーシア訪問の後、温家宝首相はジャカルタに入ります。温家宝首相にとって、今回が初のインドネシア訪問で、中国の首相にとっても10年ぶりの訪問です。これについて、インドネシア駐在の章啓月中国大使は、「両国の戦略的パートナーシップが大いに推し進められ、互恵共栄の新しい局面が切り開かれるに違いない」と見ています。
訪問に先立ち、温首相は「インドネシアには、非常に良い思いを抱いている」と述べました。
中国では、インドネシアの民謡やバンドン会議などが広く親しまれています。さらに、両国は自然災害にあった際、お互いに支援しあい、助け合っています。インドネシアの大津波と中国の四川大地震の発生後、両国は互いに医療チームを被災地に派遣しました。温首相は「これは両国の兄弟のような気持ちの表れだ」と評価しています。
インドネシア訪問中、温首相はユドヨノ大統領と会談する他、ASEANのスリン事務総長と話し合い、政策演説を発表します。今年は、中国とASEANが対話関係を結んで20年を迎えます。ASEAN最大の経済体や輪番議長国として、インドネシアは、中国とASEANの関係に重要な役割を果たしています。これについて温首相は「中国とASEANとの協力について、インドネシアが積極的かつ建設的な役割を果たすことを期待する」と強調しました。(朱丹陽)
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