東京電力は28日、福島第１原発で一部のタービン建屋外の「トレンチ」と呼ばれるトンネル状の穴から高い放射線量の汚染水が見つかったと明らかにしました。目下、汚染水の海への流出は発見されていませんが、汚染水の処理について具体的な対策案はまだ打ち出されていません。

　同日、東電は福島第1原発敷地内の土壌から核分裂生成物のプルトニウムが検出されたと発表しました。健康に影響が出るレベルではないとしていますが、原子力安全委員会は「これは事故の重大性と深刻性を物語っている」としています。

　これについて、IAEA・国際原子力機関の天野之弥事務局長は28日、「電力復旧で進展が見えているが、日本の福島第一原発の情勢は依然として厳しい。この危機を乗り越えるにはまだ時間が必要だ。」と語りました。

　日本の菅直人首相は29日参院予算委員会で、「原子力事故の状況は、予断を許さない状態が続いており、政府は最大限の緊張感を持って取り組んでまいる」と述べました。

　一方、中国政府が日本に無償提供した2万トンの石油製品が29日出港し、3日間から4日間で日本に到着する予定だということです。さらに日本支援のために贈られた第二陣の30万元相当の救援物資は28日夜日本に到着しました。〈翻訳：ooeiei〉

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