中国食糧情報センターによりますと、今年秋の食糧は豊作だということです。現在、国内の食糧供給は安定しており、在庫も確保されています。また、物価の大幅な上昇はなく、市場供給も保障されています。
今年は、世界的に自然災害が多発して、多くの国で食糧生産が減っています。中国の南方地区も旱ばつ、水害などに見舞われましたが、秋の食糧は、全国的には豊作でした。その原因について、農業省農村経済研究所の張照新副研究員は「各地政府、特に農業部門が農業生産を非常に重んじており、緊急対応措置を取ったことで、農業生産への悪影響が大いに軽減された。また、西南地区では旱ばつが深刻だったが、この地区は食糧生産地区ではなく、国全体に占める生産高の割合は低い。これに対して、わが国の食糧生産地区の東北、黄河准河流域、長江流域は、旱ばつに見舞われず、特に東北地区は気候に恵まれ、豊作になったためだ」と分析しています。
最近、国内の食糧価格が高止まりになっていることについて、張副研究員は複数の原因があると見ており、「ここ数年、原材料の価格や人件費の高騰などが、農産物の価格上昇につながっている。また、マクロ経済や海外の農産物市場も大きな影響を与えている」とした上で、「秋の食糧の豊作は、今年の食糧価格の安定化にとって、最も重要な要素だ」と強調しました。
一方、食糧市場の規制については、「価格の高騰はもちろん、急落も防ぐべきだ。農家の生産意欲を守って、安定した生産を確保すると共に、市場の安定化を維持し、消費者の利益を守るべきだ」と指摘した上で、「食糧の備蓄を通じて市場を調整したり、調整システムを整備して、食糧と油加工分野の大手企業をコントロールして、国の食糧市場への支配力を増強していく必要がある」と提案しました。(朱丹陽)暮らし・経済へ
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