近年、ノーベル平和賞の受賞者の決定は度々国際社会を驚かせている。昨年のノーベル平和賞は大統領になって1年足らずで、衝突が頻発し政局が不安定のアフガニスタンに大量派兵した米国のオバマ大統領に授与され、ご本人も驚愕と慙愧を隠しきれなかった。また、1989年にはチベットの独立をくわだてるダライ・ラマに授与し、さらに新疆の独立を目指すラビアもノミネートされた。こうした一連の行動から、政治に大きく左右されているノーベル賞の現状が伺える。
今年の平和賞が授与された劉暁波氏とは何者か。中国で「人種改良」や「海外から首相を輸入する」と吹聴した者だ。劉氏は更にチベットの独立をくわだてるダライ・ラマを中国の国家主席に迎え、米国の「民主制度」を賛美し、米国に学ぼうと主張している。このような祖国を徹底的に批判し、現在も服役中の彼に平和賞を与えるとは、全く荒唐無稽なことだとしか言えない。
このように、国家政権転覆扇動罪を犯した者に平和賞を与える行為は明かに中国内政への干渉である。これは、中国人の憤りを引き起こすばかりでなく、ノーベル平和賞の趣旨にも違反している。ノーベル平和賞は政治の玩具になってしまったことは残念でならない。ノーベル賞を設立したノーベル氏もあの世で嘆いているのではないか。(閣・国清)
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