中国では2個目の月探査衛星「嫦娥二号」が10月1日夜、西昌衛星発射センターから打上げられ成功しました。「嫦娥二号」は中国の月探査二期プロジェクトの先導衛星として、次の段階の月面着陸に向けて、一連の科学探査をし、経験を積むことになります。

　今回のミッションでは、「嫦娥二号」が直接月へ向かう軌道に入り112時間飛行してから、制動と軌道調整により月の上空100キロの作業軌道に入ります。その後、適切なタイミングで軌道変更して100キロ×15キロの楕円軌道に入り、次回、月面着陸する予定地域を高精度映像で撮影します。さらに、100キロの作業軌道に戻り、関連の技術テストと科学探査を展開する予定です。なお、「嫦娥二号」の軌道上での運行期間は約半年です。

　2007年10月に打上げられた中国初の月周回衛星「嫦娥一号」と比べて、「嫦娥二号」には数多くの改善と向上が見られました。

　具体的に言いますと、まずは、月に向かう軌道に直接入り、地球と月を結ぶ「直行航路」を飛ぶことになり、飛行時間の大幅な短縮が実現されました。

　次に、「嫦娥一号」が月面の上空200キロの軌道を周回していたのに対し、「嫦娥二号」は月面から約100キロの高さで周回します。

三つ目は「嫦娥三号」が月面着陸する前の15×200キロの楕円軌道の飛行を予行演習し、これは中国の月探査衛星において月面とはこれまで最近の距離になるわけです。

中国は2020年までに月の周回、着陸と回収という三大ミッションの完成を目指しています。予定では、二期プロジェクトには嫦娥二号、三号と四号の打上げが含まれており、三回のミッションがあります。嫦娥三号と四号は目下試作段階にあり、中国は2013年頃まで月面着陸できる探査機を出す予定で、2020年までに月面サンプルを採取して帰還させることを目指しています。なお、有人の月面探査も計画されているということです。（翻訳：Yan、Lin）