中国の温家宝首相とモンゴルのバトボルド首相は1日、ウランバートルで会談し、国境制度に関する9つの協力文書の調印式に出席しました。その後の記者会見で、温首相は「率直で実務的な会談を行った」と述べました。モンゴルのバトボルド首相は会談の成果に満足の意を表した上で、「温首相の訪問は両国の善隣・相互信頼のパートナーシップの発展を促進させた」と評価しました。
会談で、温首相は中国とモンゴルの「三位一体」という協力の理念を出しました。
「今回、私は初めてモンゴルを訪れた。モンゴルの国民の情熱が印象に残った。私とバトボルド首相は率直で実務的な会談を行った。ここ数年、両国関係の発展で収めた成果を振り返った上で、今後の発展方向と分野を計画し、多くの重要な共通認識に達した。私からは、双方が積極的に鉱物資源の開発推進、インフラ施設の建設と金融面の支持という『三位一体』の協力理念と、中国・モンゴル自由貿易区の設立の可能性に関する研究を一日も早く始めることを提出した。人的交流を強化し、両国国民の相互理解と友好を増進していく必要がある。中国は、モンゴルの地域協力への参加を支持すると共に、モンゴルと共に地域機構における交流と協調を強めて、この地域の平和と安定を共に維持していきたい」と述べました。
バトボルド首相は中国が再びモンゴルに無償の援助と優遇された貸付を提供したことに対して感謝の意を示しました。
「会談の際、中国はモンゴルに5000万元の無償援助と1000万元の優遇された貸付のほか、モンゴルの加工産業に5億元の貸付を提供すると発表した。これを深く感謝する。中国は数回にわたって、わが国に無償援助を提供し、わが国の建設を支持してくれた」と強調しました。
また、バトボルド首相は中国政府が両国の人的交流と文化協力のために講じた多くの措置を評価しました。
「私たちは文化教育と自然環境分野における協力について意見を交換し、それぞれの見方と提案を出した。中国は今後5年間、毎年モンゴルの60人の青年を中国へ招く。また、中国政府の奨学金を受けるモンゴルの留学生の人数を増やし、中国は今後5年間で合わせて2000人の留学生をモンゴルから受け入れる。これを感謝する」と述べました。
会談後、両国は国境制度や、経済技術協力、学歴学位の相互認証、関税協力、金融貸付、鉱物と核エネルギーの開発などに関する9つの協力文書に調印しました。バトボルド首相は「中国・モンゴル政府間の国境管理制度条約」を高く評価しました。
「会談後、双方は9つの協力文書に調印した。『中国・モンゴル政府間の国境管理制度条約』は歴史的な意義があり、モンゴルの国境の保護、国境地区の違法行為の防止、法的環境の強化、両国の国境地区の経済貿易の発展に利便を提供した」と強調しました。
なお、双方は共に関心を寄せている問題について意見を交換し、引き続き各方面における協力を強化していくことで合意しました。
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