ロシアのロストフ・ナ・ドヌ市で開かれた第25回ロシア・欧州連合（EU）首脳会議は1日、現代化パートナー関係イニシアティブをスタートする共同声明を発表して閉幕しました。

　共同声明では、長期的な戦略パートナーとして、ロシアとEUは「双方の貿易と投資を増やし、世界経済の自由化と競争力の強化を促す」ことに力を注ぎ、「バランスの取れた民主と法制を基礎に当面の挑戦に立ち向かう方法を共に見出す」考えを示しました。さらに、現代化パートナー関係イニシアティブは双方の改革を推進し、競争力を強化・向上させる柔軟性のある枠組みへと構築し、業界間の対話がこのイニシアティブ実施の基本的なメカニズムになるようにしていくことを強調しました。

　また、声明では、現代パートナー関係イニシアティブの優先分野として、鍵となる分野の革新への投資チャンスを増やすこと、双方の経済貿易協力を深めること、中小企業に有利な環境を作っていくこと、技術関連法規と基準をリンクすることや知的財産権の保護を挙げました。また、運輸、低炭素経済の推進、省エネ、イノベーションや宇宙研究と発展分野、司法システムの効率的な運営保障、腐敗取締り、人材交流などの面での協力強化も確認しました。

　さらに声明は、双方が作業計画の制定に着手し、各レベルの対話を基礎に現代化パートナー関係イニシアティブの実施において、定期的に監督すると共に意見交換をすることを決めました。（翻訳：ヒガシ）