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イラン核問題の斡旋をめぐって、国際的な駆け引きが

2010-05-17 15:12:53     cri    
 イランの最高指導者ハメネイ師とアフマディネジャード大統領は16日イランを訪問したブラジルのルラ大統領とそれぞれ会談しました。

 ルラ大統領は、核問題で制裁にさらされているイランを訪問し、問題解決の斡旋に乗り出したものですが、イラン核問題をめぐる特別な背景の下で、関連各国間の外交活動や駆け引きが活発になっています。

 IAEA・国際原子力機関及び米、英、仏、ロ、中にドイツを加えた六カ国の枠組みの下でもイラン核問題の解決は難航しており、核材料を交換する計画は実施できないまでなり、イランへの制裁の圧力が募るばかりです。こうしてイランと西側の間では相互信頼が欠けてきたことから、このとき、各側にとって受け入れやすい仲介が必要となったのです。

 こうしてブラジルはこの仲介役に乗り出しました。しかし、アメリカから見れば、ブラジルはまったくの仲介役とは言えないのです。ブラジルは新興国として南米で経済がもっもと進んいます。地理的から見れば、ブラジルはアメリカの裏庭に位置し、多くの問題ではアメリカとはかなり反対の立場をとっています。一方、イランはこの両国のこういった微妙な関係を見極め、ブラジルと良好な関係を維持しています。また、今回ルラ大統領がイランを訪問するのは、イラン核問題の解決を斡旋するという任務を持っているものの、両国関係を深めることをより重要な内容にしています。さらにハメネイ師もここ数年、独立自主の政策とアメリカとの対立政策を一貫しています。ルラ大統領も「多くの人々が、ブラジルとイランとの関係を破壊しようと企んでいる。両国はこれに警戒すべきだ」と主張しています。こういったブラジルとイランの関係に、アメリカは難色を示しているのです。

 日増しに強大になっていくブラジルがこのような外交政策を取ることは理解できます、つまりアメリカに挑戦的な態度を示し、発言権を手にし、国際社会でのその影響力を強めようと図っています。今回の調停は成功しないという見方が多いものの、ブラジルはこれに解決に自信を持っています。もし斡旋に成功すれば、高く評価されるのはもちろん、外交上目指しているその国連安保理加盟の道も開かれるでしょう。

 このほか、イランと同様、ブラジルも核の平和利用の権利を求めています。さらに、経済成長に伴って、今後ますます多くの国が核の平和利用する権利を求めると予想されます。ですから、国家間の外交と争いを棚上げし、核問題を集中して適切に処理し、核の平和利用問題と核拡散防止を共に解決することを探り出すのが、何より重要な課題といえるのではないでしょうか。(朱丹陽)

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