NATO・北大西洋条約機構のジェームズ・アパーシュレイ報道官は10日、「フランスはロシアにミストラル級強襲揚陸艦1隻の売却を決定した。これにはNATO各国から懸念の声が出ている」と明らかにしました。

　これは、ジェームズ・アパーシュレイ報道官がこの日行われたブリーフィングで述べたものです。アパーシュレイ報道官は「歴史や地理、政治の面から考え、このような懸念は理解できる」と述べた上で、「ラスムセン事務総長はロシアを脅威とは見ておらず、ロシアもNATOを敵視しないことを希望する」と強調しました。

　フランス国防相のある責任者は8日、「フランスはロシアにミストラル級強襲揚陸艦1隻を売却することに同意すると共に、また3隻の艦船を購入したいというロシアの要請を考慮している最中だ」と明らかにしました。NATO加盟国がロシアに先進的な兵器を売却するのはこれが初めてです。これに対して、エストニアやリトアニアなど一部のNATO加盟国は懸念を表しました。（Katsu/吉野）