上海万博日本館の建設と準備にかかわっている財団法人「地球産業文化研究所」によりますと、日本館は金融危機の影響がなく、準備作業が順調に進んでいます。

　同研究所の蔵元進専務理事は北京で12日、「日本館は日本政府と産業界が共同して造っているが、現在、建設や準備を順調に進めており、金融危機の悪影響はない」と明らかにしました。

　蔵元専務理事はその際、「日本政府も日本企業も長期で考えているため、目先の景気の悪化は関係しておらず、スタンスは何も変わっていない」と強調しました。

　また、日本館のコンセプトについて、上海万博のメインテーマ「よりよい都市　よりよい生活」や、愛知万博で訴えた地球との共生のほか、日中の「つながり」が大きなテーマになっていると紹介しました。

　「日中の間に数千年の深いつながりがある。これは歴史であり、今後も続いていきたいことである。歴史を紹介しながら、現代における環境問題、生活問題を説明し、環境と共生するという愛知万博での経験を生かして、いま、つくっている最中だ」と蔵元専務が話しました。

　さらに、愛知万博のイメージキャラクターの「モリゾウとキッコロ」と上海万博のイメージキャラクターの「海宝」とのミュージカル共演などのイベントの開催も考えていると明らかにし、「大人にも子どもにも楽しんでもらえ、上海万博の中で最も魅力のあるパビリオンにする」と意気込んでいました。（王小燕）