上海協力機構加盟国の第8回首相会議が14日北京で開かれることになります。中国の温家宝首相はこの会議を主催します。
今回の会議内容について、中国の王光亜外務次官はこのほど、「今回の首相会議は主にメンバー国の間の経済と人文協力について討議する」ことを明らかにしました。
上海協力機構は2001年6月に発足し、中国、ロシア、カザフスタン、ウズベキスタンなどの加盟国からなっています。今回の会議には加盟国以外に、モンゴルやパキスタン、イラン、インドなど国がオブザーバーとして出席します。
中国の王光亜外務次官はこのほど北京で行われた記者会見で今回の会議の主要議題について、「今回の会議は主に、国際金融危機や地域的挑戦が増えている背景の下で、上海協力機構加盟国間の経済や人文などの分野における協力をいかに強め、この機構の平穏な発展を確保することについて、討議する」と述べました。
中国社会科学院ロシア・東ヨーロッパ・中央アジア研究所の姜毅研究員は「上海協力機構ははじめて安全保障分野の協力に重点をおいており、テロ取締りやメンバー国間の相互信頼を深めるなどの内容が盛り込まれている。ところが、経済分野における二国間および多国間の協力は著しい進展を遂げていない。特に、国際金融危機発生後、組織内部で経済協力を強化する必要がある」と指摘し、さらに、「この1年間、国際金融危機が上海協力機構のすべての加盟国の経済に影響を及ぼしている。各加盟国が自国の安全保障を確保するためには、まず経済問題を解決することが第一歩となる。一方、国際金融危機で、一部の加盟国の枠組み以外の市場が縮小されたので、各加盟国が経済協力の分野をさらに開拓する必要がある」と述べました。
去年10月、カザフスタンの首都・アスタナで開かれた上海協力機構の第7回首相会議で、参加者が経済貿易と人文分野の協力をさらに強化していく方針を固めました。これについて、姜毅研究員は「上海協力機構の各加盟国が今、経済協力面で積極的な姿勢を示している。胡錦涛国家主席がエカテリンブルグサミットで、中国は上海協力機構のインフラ施設の整備やエネルギー協力などの計画案を実現させるため、100億ドルの資金を提供する」と語りました。
それと同時に、上海協力機構は引き続き、安全保障分野における協力を重要視しています。
これについて、王光亜外務次官は「この地域のテロ主義、分裂主義、極端主義が台頭しつつある。麻薬密輸など国にまたがる組織的犯罪は依然深刻である。アフガニスタン情勢が動揺し続けている以上、各加盟国が安全保障の面で協力を強化すべきである」と強調し、また、「テロリズムは今、世界各国にとって脅威であり、またこの地域の平和と安全を脅かしている。今回の会議で、各方面が再度テロ取締の決意を示すだろう」と述べました。
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