中国のWTO駐在代表団は14日、ジュネーブでWTOに声明を提出し、アメリカが中国製タイヤに対し、特別セーフガードを発動したことについて、WTO紛争解決制度の下でアメリカとの交渉を求めました。

　声明は「アメリカが中国製タイヤに対し、特別セーフガードを発動したのは、WTOの規則に背き、貿易救済措置を乱用する誤った方法である。アメリカとの交渉を求めるのは、WTO加盟メンバーの権利を行使し、自らの利益を守る正当な行動である。各方面が断固として保護貿易主義に反対する中国の姿勢を理解してもらい、共に多国間貿易体制を維持し、関連貿易規則を尊重し、世界経済の回復を推進していくことを希望する」としています。

　WTO紛争解決制度にまず交渉要求の提出から始まり、交渉期限は60日間となります。この期間に、交渉で紛争が解決されなかった場合、中国は調査グループを組織し、アメリカの措置を調査、裁決することをWTOに求めるとしています。（Katsu/吉野）