アメリカ司法省が9日、「グアンタナモ基地に収容されているアルカイダのメンバーの一人がこの日、ニューヨークの連邦裁判所に移送され、裁判を受けるようになった」と明らかにしました。これは、グアンタナモのテロリストの容疑者がアメリカの本土で裁判を受ける初めてのケースです。

　アメリカのエリック・ホルダー司法長官はあるコミュニケで「容疑者はタンザニアのガイラニである。1998年にガイラニはタンザニアとケニアのアメリカ大使館の爆破事件に参加したとの嫌疑がかけられた。爆破によって、224人が死亡したが、そのうちの12人がアメリカ人だった」と述べています。

　また、関係者は「ガイラニは2004年にパキスタンで拘束されて、2年後にグアンタナモに移送された。ガイラニはアメリカの起訴に対して、その嫌疑を否定した」と語りました。

　アメリカのメディアは「ガイラニの裁判は、オバマ政府がグアンタナモ基地を閉鎖する重要な試みである。しかし、アメリカ国会の一部の議員はこのことを非難している。下院の共和党党首であるベーナー氏は、『これがアメリカへテロリストを入れる第一歩である』と指摘した」としています。（Katsu/金井）