去年の5月12日、中国の四川で大地震が起きました。中国政府が始めて受け入れた国際救助隊の1つ、ロシアの救助隊が震災後の5日目に瓦礫の中に127時間も閉じ込められていた徐栄星さんを救出しました。これは四川大地震で国際救助隊に救出された唯一の生還者です。救出された時、ひどい脱水状態にあり、意識も朦朧としていたため、自分を救った人の顔さえよくわからなかったそうです。
「ロシア救助隊の皆さんのおかげで生き返りました。私の家族はみんな感謝の気持ちでいっぱいです。直接お会いして、改めて『感謝』の気持ちを伝えたいと思っています。命を救ってくれたことは一生忘れられません」。
感謝の気持ちを伝えたいという徐さんの願いを叶えるため、中国国際放送局と『国際新聞報』は四川大地震の際、中国に駆けつけたロシア国際救助隊を訪ねました。
5月7日、CRIロシア駐在記者と中国メディアの記者と共に、モスクワ南東郊外にある都市・ジュコーフスキーを訪れ、徐栄星さんを救出したロシア国際救助隊に対して、合同取材を行いました。モスクワ市内からおよそ50キロ離れたジュコーフスキーにはロシア緊急事態省が管轄する唯一の空中機動救援センターがあります。去年、四川大地震の発生後、中国へ派遣されたロシア救助隊と救助用の資材はほとんどここから出発したということです。
取材は感謝状の贈呈から始まりました。そして、救助隊の隊員が徐栄星さんのビデオを見ました。徐さんの救出に加わったコロルコフさんは、徐さんの精神状態がこんなによくなったことが嬉しいと話しました。
去年、震災後の救出活動で中国の救助隊と医療隊もロシア救助隊員に評価されました。ロシア救助隊のイワンユース副隊長は
「中国の救出活動について、一点だけ言いたいことがある。それは中国人の活動が組織的で規律性があったことだ。彼らはプロで、どういう状況でどういう風に対応すればいいのかを把握していた。この災害の中で、中国人は何も恐れず、互いに助け合っていた。冷静で、不満を言わなかった。これが最も大事なことだと思う」と述べました。
現在、被災地の人々はいくつもの困難を乗り越えて、ふるさとの復興に向けて全力を尽くしています。徐栄星さん一家はまだ仮設住宅にいますが、まもなく新築の家に暮らすことになります。その時、ロシア救助隊を招きたいと言っていました。
最後に、イワンユース副隊長は徐栄星さん及び震災の生存者に対して、自分の願いを語りました。
「彼女が一日も早く悲しみから抜け出して、健康で幸せな暮らしが送られるよう願っている。生存者にとって、悲しみを悲しみとして受け止め、悲しい経験を忘れてはならない。それをしっかりと心に刻み、同じ悲劇を繰り返さないようにするべきだ。中国人は必ず今回の災難を乗り越え、より美しいふるさとが再建できることを信じている」と述べました。(翻訳:ヒガシ)
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