中国の温家宝首相は23日、世界読書デーに当たって、北京の商務印書館と国家図書館を訪れ、編集者や読者と読書のすばらしさを語り合い、国民に読書の習慣をつけるよう呼びかけました。

　商務印書館の編集者との話し合いで、温家宝首相は、「中国古代の4大発明の中、2つが出版に関わる製紙と活版印刷だ。中華民族の文化が永きにわたり伝わっているのは発達した出版業があったからだ。中国の出版社は中華文明の確立だけではなく、世界文明の伝播を促進していかなくてはならない」と述べました。

　また、国家図書館で、温家宝首相は青年教師や学生読者たちに対し、「当面、世界はこれまでにない金融危機に直面している。この金融危機に打ち勝つには根本的に人の素質や知識の力、また、技術革命に頼らなければならない。書籍は世界を変えることは出来ないが、読書は人を変え、人は世界を改めることが出来る。人々が地下鉄に乗るときでも、手に一冊の本を持つようになってほしい。知識は人に力だけを与えるのではなく、安全や幸福を与えることも出来ると思う」と述べました。（翻訳：トウエンカ）