ロシアは今月1日から、ウクライナに向けた天然ガスの輸送を停止し、EU諸国への供給量が大幅に減少しています。
EUは紛争の早期解決をロシアとウクライナ両国に要請し、慎重な姿勢を示しています。
EUは5日、ウクライナとロシアに代表団を派遣し、両国間の紛争解決とガス供給の回復を求めています。
欧州委員会は「一部の加盟国は影響を受けているが、現時点では消費者と企業への天然ガス供給が直ちに脅かされていない。EUのガス備蓄は依然としてかなり高い水準にある」と表明しました。
2006年1月、ロシアは価格紛争でウクライナへのガス供給を停止し、EUへの供給が緊迫しました。
EUでは天然ガス消費の約4分の1をロシアに依存し、そのうちの80%がウクライナ経由のパイプラインで購入しています。
1日からの供給停止で、ハンガリー、ポーランド、スロバキア、ルーマニア、ブルガリア、ギリシャおよびEUへの加盟を申請しているクロアチアとトルコはガス供給の大幅な減少が確認されています。
2006年の供給停止で、EUはロシアに対して、「ガス恫喝外交」と非難しましたが、今回は柔軟な路線を取っており、調停と仲裁を拒否しました。
8月のグルジア紛争で、EUは当初強硬な姿勢を示しましたが、ドイツなどロシアへのエネルギー依存度が高い主要国の影響で柔軟な立場に転換しました。
西側に親近しているグルジアとウクライナはロシアとの対立が激化しています。
一方、ロシアへのエネルギー依存度が高いEUは中立な立場を取り、非常時に備え、2006年以降から天然ガスの備蓄を拡大しています。
(ジョウ)
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