1.
Q:金融危機など厳しい現状に直面し、東莞市政府は経済構造の転換を促す面で、どんな措置を講じていますか?
A:近年、市政府は経済構造の転換を促す戦略を推進しています。すなわち、資源投入型の経済から革新型の発展の道へ、初級的な都市化から高級な都市化への発展です。現在、困難な情勢に直面していますが、いっそう発展を進めるチャンスでもあると認識しています。将来の発展には強い自信を持っています。
2.
Q:東莞市はすばらしい発展を遂げましたから、中国ほかの地域にもいい手本を示すことができると思います。そういうところには、どういうような伝え方というか、知らせ方の努力をされていますか?
A:東莞には、経済の急速な発展をと遂げた鎮がいくつかあります。全国的に上位にランクされています。東莞の発展は、香港や深センなどに近いという特殊な地理的優位性を生かすと同時に、東莞出身で香港などで生活している企業家も多いという「人の和」もあることから、今日に至ったのです。しかし、中国各地はそれぞれ事情が違います。東莞が歩んできたモデルは、コピーができず、丸写しも無理でしょう。
3.
Q:現在の金融危機に対応するため、市政府からは資金を拠出し、企業の構造転換を支援するとか?
A:改革開放30年、国の改革開放政策はとても安定で穏健なものでした。しかし、発展の過程においては、困難にぶつかることも避けられません。たとえば、97~98年の金融危機、国内の経済調整などが挙げられます。総じて言えば、困難が発生するたびに、経済と金融の発展は促されたといえることでしょう。東莞は実業で経済を推進する道を選んだため、基礎がしっかりしています。このため、金融危機によるダメージもそれほど大きなものではありません。最近、東莞市政府は企業が難関を乗り越えることを手助けとするため、一連の措置を打ち出しました。企業の構造転換を支援する資金を50億元拠出しました。
4.
Q:東莞では、どんな企業が金融危機による影響を一番大きく受けているのでしょうか?
A:当面の金融危機で、輸出志向の企業は、確かに現実的な影響を受けています。我々が把握している資料によりますと、今年、東莞輸出入の伸びは去年よりいくらか鈍化し、特に欧米向けの輸出企業が大きな影響を受けました。これに対して、中東や東南アジアなどの市場開拓を強化するなど、輸出の多角化を目指しています。このほか、市政府は企業の技術革新や産業のグレードアップを支援し、輸出への不利な影響を減少することに取り組んでいます。現在の情勢では、大きな問題はいまだ発生しませんでした。
5.
Q:高度な都市化の社会、それに、革新型の経済というのは、東莞市の将来的な発展目標だと思いますが、この戦略をどのように実施していきますか?
A:以前、東莞市の発展は資源投入型でした。土地、労働力、エネルギー、環境などに頼っていました。30年後、過去の発展の仕方を継続してはいけないと気づきました。特に、環境を犠牲にして、限られた土地で発展していくことは無理だとことに気がつきました。革新型の道を歩み、科学技術を通じて産業革新を推進していくことが急務となっています。これをめぐって、市政府は一連の政策、措置を講じています。2006年から、毎年、科学技術の革新基金として、10億拠出しています。また、より多くの企業が株式上場や銀行融資などを通じていっそうの発展を果たすことを支援しています。また、都市化に関しては、30年の発展を経て、東莞市は都市部と農村部の一体化(都市化)や農村の工業化をほぼ実現しました。しかし、この都市化はまだレベルが低く、世界の先進国と比べてはるかに立ち遅れていることを認識しています。特に、市民の資質向上、都市の文明などは発展の空間が大きく、今後も大きな力を入れなければなりません。(周莉)
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