北京で最も賑やかな繁華街・王府井。それと比べ、長安街を挟んで王府井の向かい側の通りはとても静かで、かつてイギリスやイタリアなどの領事館として使われた、威風堂堂とした洋風の建物が建っています。100年前、ここは西洋人が行き来した通りでしたが、今では北京市の政府機関が集っています。時代が変わっても通りに漂う厳かな空気は当時と同じのようです。この通りを少し入ったところに、中国人民対外友好協会の庭園があります。
中国人民対外友好協会は1954年に、民間外交の代表機関として、10の民間団体によって設立されました。国際協力、世界の平和維持と共同発展を促進することを主旨として、海外の友好団体と交流活動を行ってきました。友好協会の庭園には、中国の人々が世界の平和と友好を願う彫刻などが随所に見られます。
庭園の一角には、「友誼館」と名づけられた建物があります。イタリアの領事館時代から残された建物のひとつで、とても洒落たつくりをしています。中を少しのぞいてみると、回廊の壁には中国との友好に貢献した外国の人々の写真とその説明が飾られていて、そのなかには、日中友好協会の創始者である日本の政治家、西園寺公一氏の紹介もありました。
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晩秋に出会った、友好の庭でした。 (文:じゅんじゅん、散策人:王小燕、黄恂恂)
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