26日夜、中国のミュージカル『蝶(バタフライ)』が、北京市東北部のアート村「798」のD・PARK751広場で、一周年記念公演を行いました。「798」はもともと国営工場の跡地です。野外ステージで行われたこの公演は、会場の個性を最大限に生かし、給水塔やボイラーなど、昔の工場の設備がそのまま演出空間の一部を織り出しました。
公演に先立ち、バイオリニスト・盛中国さんは蝶々にまつわる中国のバイオリン協奏曲「梁山泊と祝英台」を演奏しました。
ミュージカル『蝶』は、呪いを掛けられ、人類になれない「蝶人」たちが命を顧みず、愛を求める物語を描いています。主人公の二人は、民間伝説の登場人物である「梁山泊」と「祝英台」の名前を使っています。 『蝶』は来月の公演に向け、台本などの調整を行っている最中のため、今回は古いバージョンで上演する最後のステージでもありました。
関係者によりますと、中国におけるミュージカルの歴史は短く、10年ほど前から、ようやく創作や公演が始まったばかりです。『蝶』は「松雷集団」という中国の企業グループの投資により、内外のトップアーティストたちの 共同作業で完成したステージです。昨年9月に北京で初演して以来、全国各地及び韓国での公演を実現しました。来年は、韓国やマカオ、香港などをまわるツアーを予定しているほか、アメリカ、フランス、カナダなど欧米22カ国での公演契約もすでに結んだということです。
プロデューサー李盾さんは、今後、『蝶』にまつわるアニメ、漫画、ゲームの創作及び関連グッズの開発にも力をいれていくと話しました。
なお、新版『蝶』は10月11日から14日まで、北京の天橋劇場で公演を行います。(王小燕)
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