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鴨緑江 |
丹東開発区の風景 |
遼寧省の海岸線の五つのポイントを選んで重点的に開発を行う『五点一線』プロジェクトで、最も東側に位置するのが丹東産業園区です。丹東市は、遼寧省の東南部を流れる鴨緑江の畔にあり、川を隔てて対岸に朝鮮を臨みます。人口は243万人、中国最大の国境に接する都市で、水、林業、鉱物など豊かな資源とともに、基礎的な設備産業が発達した都市です。さらに、豊かな自然景観を誇る観光地も多く、旅行先としても見所の多いところです。
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丹東開発区を取材するCRIの記者団 |
丹東開発区を取材するCRIの記者団 |
去年から開発が始まった「丹東産業園区」は、丹東市から程近い鴨緑江の下流に開発されています。河口のある大東港近くに臨港工業区を建設するとともに、その上流部に波頭産業区を開発するものです。丹東の伝統産業は、自動車部品製造や、製紙業、観光業などが主なものでしたが、今後は、外資を含めて多くの企業を誘致し、国境を接した朝鮮、韓国、日本などとの距離の近さを活かして、多様な産業を誘致しようとしています。この地域にすでに参入している韓国SK集団による石油化学企業をはじめ、ハイテク企業、IT産業、物流、観光などの第3次産業の発展に大きな期待をかけています。
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取材団の中国人スタッフたち |
取材団の専門家たち |
また、米資本を中心に建設が予定されている大規模な大豆加工プロジェクトが完成すれば、その生産量は中国で一位になるということです。現在、丹東に進出している企業は韓国の300社、日本の150社が中心で、今後、より多くの外資を導入することに期待をかけています。丹東では、豊富な水、豊かな電力、低コストの労働力を持つことや、国境に接する地理的優位性を強調しています。一方、変化に富んだ自然景観と数多くの史跡を持ちながら、観光地としての知名度は日本やヨーロッパにとってまだ低いということです。企業誘致にしても、観光客の誘致にしても、知名度を高めることが求められています。
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鴨緑江 |
朝鮮の風景 |
産業と観光は、丹東の2本柱といえるものです。「東北三省の宝石・丹東」の発展の鍵は、「丹東産業園区」の開発と豊かな自然景観とのバランスを保つとともに、隣国朝鮮が安定することが不可欠であると感じました。(文章:満尾 巧)
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