北京の観光地のひとつ、円明園では2週間前から再生水を使って、湖の足りない部分に水を足すテストをしています。これまで、何の問題もなかったため、これから正式に再生水を使用する契約に調印するということです。そうなると、一年で使う再生水はなんと800万立方メートルになります。
これまで、龍潭公園、玉淵潭公園、そして、陶然亭公園など、市内にある大きな公園では再生水を補充水源としていますが、円明園の場合、再生水に窒素やリンが多く含まれることを配慮して、園内に井戸を掘って、地下水で湖水を補充しようとしました。ところで、北京市水務局では、地下水を公園などの景観用に使わせず、その代わりに再生水を使用するよう規定しているので、その企画を廃棄せざるを得なかったのです。
今回、円明園が再生水のテストを行ったのは、今年新しく造られたオリンピック公園で再生水を使ったからです。北京のオリンピック公園で使われる再生水は清河汚水処理場から来た水です。この汚水処理場は特別な新しい装置で処理しているので、リンの含有量がとても低い量まで抑えられることが可能になったので、円明園でも補充水源として再生水を使うようになったわけです。
8月に北京では「人工消雨」を予定
北京では8月に「人工消雨」のテストを予定しています。
今回の「人工消雨」を企画したのは、オリンピックと関連があります。来年の北京オリンピックは8月8日から24日まで開催されます。この20年近くの資料を分析すると、北京の8月の降水日数は11.8日あり、オリンピック期間中に雨が降る可能性がとても大きいです。
そんなわけで、北京市気象局はオリンピックの開会式や閉会式の日に雨が降らないように、メインスタジアムを中心に消雨作業を実施することを提案しました。
「人工消雨」の方法として、飛行機やミサイルで触媒などを撒き散らすことで自然の降水を破壊するのです。これには二つの方法があります。一つは雨を繰り上げて降らせることで、つまり上空に雨雲がかかるようになる前に、よそで雨を降らしてしまうことです。もう一つは雨を降らせないことで、雨雲そのものを消してしまうということです。
いずれにしても、この人工消雨は世界でもまだ実験段階ですから、成功を期待しています。
(編集:東)
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