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日本と中国のジャーナリストの交流会
   2005-11-02 15:59:44    cri

 10月30日、中国の日本大使館の主催による日本と中国のジャーナリストの交流会が、大使公邸で行われました。

 日差しが暖かくて、青空が高く広がる秋晴れのこの日、広々とした公邸に、中日のジャーナリズム関係者が集まりました。旧知の再会あり、また交流会を通じて知り合いになった方も大勢いらっしゃいました。

 交流会では、井出敬二公使はインタビューに答えてくださいました。

 記者:今日の集いは、何人ぐらい集めたんですか?

 公使:日本のジャーナリスト、中国のジャーナリスト、そして日本大使館員が参加しました。全部で150人ぐらい。中国のジャーナリストの方は、100人弱来ていただきました。

 記者:このような集いは、恒例ですか?

 公使:去年からはじめました。阿南大使のアイディアなんですけれど、日本のジャーナリスト、中国のジャーナリスト、そして、大使館員とみんなでよく交流して、お互いに理解を深めましょうということではじめました。今年は、二回目です。

 記者:さき、中国と日本のジャーナリストといろいろお話をしたと思いますが、どうでしょうか?

 公使:日本と中国、お互いに分かっているようで、まだ分かっていないことが多いと思います。それで、そういう相互理解を深めるためには、やはりマスコミの役割が非常に重要です。ですから、まずはジャーナリストの皆さんからお互いに相手をよく理解して、正しく報道するということが非常に重要です。それで、今回、このようなジャーナリストの交流会も開催して、みんなでよく友達になって、よく報道しましょうということでお願いしているところです。

 記者:井出公使は、中国にいらっしゃって、もう一年立ったんですね。地元、中国のメディアと日本のメディア、それぞれ相手の国に関して、いろいろ報道しているけれども、何か問題点があると思われますか?

 公使:やはり、他の国のことを報道するって、非常に難しいと思います。それで、これは、みんなに言えることですけれども、相手の国を報道しても、それは、相手の国の全体の一部分に過ぎないことがよくあります。それで報道だけ見ても、相手の国の全体をこう総合的に理解するということがなかなか難しいんです。で、やはりそういうことが積み重なって、こういろいろな誤解が起きている面もあります。ですから、私は、日本のジャーナリストにも中国のジャーナリストにも、いろいろのことを全面的に総合的に報道してくださいとお願いをしています。断片的に一つの観点からだけ報道するんだと、読者が正しく理解することができないと思います。

 記者:ちょっと固い話題になりますけれども、今、日本と中国の間の問題点はなんでしょうか。

 公使:問題点は、歴史的に見ればですね、戦後60年たちますが、国交は1972年に樹立されて、それから、改革開放が始まっても80年代以降、日中間の国民的な交流というのは、非常に急速に進展しています。しかし、まだお互いに十分相手をよく知るということにいたってない面があります。そう言った相互理解がまだ足りないところが色々な誤解がうむ原因の一つだと思います。ですから、いろんな問題があっても、それは解決すれば、いいわけで。問題があるからと言って、悲観的になる必要はないです。むしろ私が心配しているのは相手のことがまだよく分かってない。相互理解はまだ足りない。それがいろいろな誤解を生んでいます。ですから、今、われわれはすべきことがもっと相手のことをよく理解するという努力が必要だと思います。

 記者:今の段階では、「政冷経熱」と言われていますが、どういうふうに改善していけばよろしいでしょうか。

 公使:まず、政治が仮にですね、問題があるかどうか、まあ、これはちょっと議論の余地があるんですけど、何か問題があっても他の分野にその問題を広げないことが大事だと思います。なにか問題があれば、その問題を閉じ込めて、解決していくと。ほかにうまく行ってるところは、どんどんうまくやっていくべきだと思います。ほかでうまくやってれば、うまくいってないところに逆にいい影響が来ると思うんですね。何か一つか二つか問題があってもそれでその全体がダメだということではなくて、むしろそれは、うまくいってるほかの分野がたくさん持っているので、一つ二つ問題があったら、それを解決しましょうとそういうふうに逆に考えたほうがいいと思います。

 記者:公使の個人的な体験で、一年ぐらいの北京での生活で、感じた日中の相違点がありますか?

 公使:日中の相違点と言えば、日本は、複数の多元的な価値観を元に社会が成り立っています。中国は、改革開放が始まっていますけれども、日本とは、まだ体制が違うところがあります。制度が違っていることが相互理解を妨げてる面があります。ですから、制度がお互いに違うということを日本人も中国人もよく理解することがまず第一歩だと思います。その上で、なにか疑問とかあったら、お互いによく話しをしようと、それが必要だと思います。

 記者:生活の中では、これは日本と違うなあと思う中国の習慣とかありますか。

 公使:中国のエチケット、マナーも私も勉強しています。例えば、パーティ、宴会で乾杯する時に、杯をぶつけますね。グラスをこう合わせます。それは、日本でも同じなんですけど、中国では、その丁寧な気持ちを表すために、杯を相手のグラスよりも自分のグラスを低くしますね。これは、日本でそういう習慣がないんです。最初、私は、いつもグラスを高く持っていました。そういうことは教えてもらったんので、グラスを低くして、相手のグラスよりも自分のグラスが低くなるように乾杯しています。これは、日本では、そういうことが教えてくれないんですね。中国に来て、初めて分かりました。そういう細かなところですね。日本でもいろいろ細かなエチケットやルールがあります。中国の方、そういうことを知らないで、日本に行くと、いろいろ日本人から中国の人が礼儀を知らないとか思われるかもしれません。でも、私も中国に来て長い間、礼儀知らずのことをやってました。お互いに相手のエチケットを勉強することは、非常に大事だと思います。

 記者:日本のリスナーに中国の何について、もっと紹介してほしいですか。

 公使:中国は、今、急速に発展しています。日本と中国は、違うところもまだあります。政治、社会、経済体制も違います。ですから、違うところは、ちがうということをまず理解することが必要です。それとともに中国は、急速に変化しているので、昨日の中国についての知識はもう今日で古いです。一日一日中国は、変わっていますので、毎日、新しい情報を仕入れることが必要だと思います。そういった意味で、国際放送局は、日本に中国の新しい姿を伝えられるということは、日本の人にとっては、とても参考になると思います。

 井出公使がおっしゃったように、放送局として、中国の新しい姿、特に中国の「今」をリスナーの皆様に伝えるように頑張りたいと思います。

 ところで、交流会では、北京駐在の日本の記者が体験談を話してくれました。

 この記者は、特派員として、今年八月に北京に来たばかりです。中国への派遣が決まった当初、家族の人々は、とても心配したそうです。日本のメディアでは、「デモ」とか「反日」とかよく報道されていましたから。それで、A記者は、北京駐在の友人に電話をかけて、北京の情況を聞いたのです。友達の「大丈夫だ」という話で家族を納得させ、奥さんと二人の娘さんを連れて、北京に来ました。実際に暮らしてみたら、一般の市民の生活は、日本とあまり変わらないじゃないと気付き、ほっとしたということです。日本国内のメディアは、中国について、政治や経済など、固いものばかり報道していて、一般の中国人やその暮らしなどにあまり触れていないことを残念に思って、北京駐在の日本記者として、その面の情報をより多く日本のみなさんに伝えていきたいと抱負を語っていらっしゃいました。

 私も放送局東京支局の特派員として、東京で二年間働きました。日本のことを中国の人々に伝えようとしてきましたが、双方の制度や文化の違いがあって、その難しさをつくづくと感じました。相手の国のことをできるだけ客観的に総合的に紹介していくことが大切だと言えるでしょう。それが真の相互理解の第一歩となります。そういう意味で、両国の人々の交流におけるパイプ役を担当するジャーナリストの交流はとても大事だと思います。

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