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右から:婦人之友社の千葉公子社長、三宅進団長、北京市対外友好協会の盧燕寧さん、東京都日中友好協会の吉田愛子事務局長 |
図表で説明 |
10月11日午後、北京天安門広場の東側にある北京市対外友好協会の会議室で、日本から12名、中国側は16名が参加する懇話会が開かれました。今回のテーマは、「家計と環境」です。
日本側は、「見に行く会いに行く」という北京・桂林5日間の旅をする訪中団で、東京都日中友好協会が企画し、婦人之友社が後援としています。メンバーは、ほとんど婦人之友社の、中高年女性を対象とする「明日の友」読書会の会員です。
中国側は、今回の懇話会に協力した北京市対外友好協会の関係者のほか、北京市婦人連合会や団地の管理者、退職した女性などが来ていました。
「明日の友」の三宅進元社長は、東京都日中友好協会副理事長でもあり、読者に中国への理解を深めてもらうため、ここ数年毎年、読者を率いて中国を訪問し、その重要な一環として、中日両国の家庭状況について、北京市の女性たちと交流を行っています。
懇話会では、訪中団のメンバーたちは、水の使い方やゴミの処理方法、省エなどについて紹介し、大きな紙に図表を書いて、地球の健康診断書やエネルギー消耗記録などの形で、分かりやすく説明しました。中でも、「明日の友」読書会の38名の会員の協力で作った光熱費統計表は、人数の多い家庭で必ずしも光熱量が多く消耗されるわけではないことを指摘し、データで、省エネは、誰でも実行できることを証明しました。
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北京の皆さんは鍋帽子に触って見る |
これが鍋帽子 |
「鍋帽子」のことも大きく取り上げられました。この日本で流行っている省エネの道具は、実際に現物が懇話会に持ち込まれ、中国側の人々は、興味津々でそれに触っていました。中の一人は、「素敵なものだ。家に帰ってから、さっそく作って、使ってみたい」と言いました。
このほか、「家電などは使わないとき、プラグをコンセントから抜きます。小鍋を使う場合、火を小さくしましょう。鍋のそこの水を拭いてから、火の上におきます。二キロ以内なら、車を使わず歩いていきます。」などの方法が紹介されました。
それに対し、中国側の女性たちは、普段の生活の中で自分が経験した環境にやさしいやり方を話しました。黄恵芬さんら三人は、それぞれお米のとぎ水やエアコンから出た水、換気扇に出た油の利用についてこう話しています。
「まず、台所からです。お米を研いだ後の水は、流さず、それで茶碗やコップなどを洗います。とぎ水は、汚れ取りにいいんですよ。
私が住んでいるのは、平屋です。家の前の空き地を利用して、野菜などを栽培しています。また、エアコンから出た水を集めて、床を拭きます。
生活の知恵袋でもありますが、換気扇についている油を使って、台所を掃除します。つまり、油で油をとるということです。」
参加者たちは、日常生活の中で、洗剤を使いすぎているという意見で一致しました。中国側の女性たちは、その解決策として、洗剤の代わりに、重曹を使っているそうです。ちょうど日本でも、同じことをしているそうで、会場は盛り上がりました。中国側は、一袋500グラムの重曹は、2元、つまり30円ぐらいで買い、一か月分として使用していると紹介しましたが、日本側は、そういう使い方は、量が多すぎのでは?とちょっと疑問を持ちました。
ところで、今回の懇話会の内容は、「明日の友」12月の冬号で掲載されるそうです。三宅団長は、来年引き続き、この懇話会を行うつもりだとおっしゃいましたが、中国側の若い女性の代表、スポーツ学校のコーチである粟娟さんは、「今後は、会議室ではなく、団地に入り、もっと多くの市民たちと触れ合いましょう」と提案しました。来年の再会が期待されています。
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