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1時間目:世界無形文化遺産~中国の端午節~
中国では、旧暦5月5日が端午節という祝日です。日本では、端午の節句と呼ばれているものです。2500年余りの歴史がある端午節は、春秋時代の偉大な詩人・屈原を偲び、祭ることから始まりました。この日には、全国で粽を食べたり、ドラゴンボートレースを行ったりします。この端午節は2006年、国家レベル無形文化遺産に登録され、2009年9月、世界無形文化遺産に登録されました。
その由来は、紀元前3世紀の中国、楚の国王の側近であった屈原の命日だと言われています。屈原は人望を集めた政治家でしたが、政争に巻き込まれ失脚し、島流しにされました。この時に楚の国は秦の国に攻められ、落とされた事を知り、彼は汨羅江という川に身を投げました。それを知った楚の国民たちは、川に船をだし、屈原の遺体を探し、また、魚が屈原の遺体を食べないようにと、粽を川に投げ込みました。
それ以降、現地の人々は、屈原の命日、毎年旧暦の5月5日になると彼を祀り、粽を包み、川で船を漕ぎました。これが今のドラゴンボートレースとなり、後に全国に広がりました。
端午節は、この粽のほか、行事食がたくさんあります。例えば、塩漬けのアヒルの卵、青菜の1種ヒユナの炒め物などです。この日に塩漬けのアヒルの卵を食べれば、その夏中、汗疹ができず、頭痛にならないといわれます。また、ヒユナを食べれば、熱中症を予防し、お腹を壊さないともいわれます。端午節の食べ物は、病気を防ぎ、健康に夏を過せると信じられているのです。
今年は6月9日が中国の端午節です。もしドラゴンボートレースや粽に興味があれば、是非、この日にあわせて、中国湖南省の汨羅県にお出掛け下さい。
2時間目:岳陽市汨羅県の観光地とグルメ+中国ミニ辞典
2時間目は、端午節の発祥地・湖南省岳陽市汨羅県にスポットを当てます。アクセス、人口、位置などの基本情報に加え現地の一番有名な観光スポット、屈原祠を紹介します。また、地元の飲み物・長楽甜酒、そして新しく有名になったお茶である龍船毛尖(緑茶)を取り上げます。
長楽甜酒
後半は、「中国ミニ辞典」です。お馴染みJALPAK中国の張珊珊副総経理が、広東省を紹介します。「見に来てね!」の中国ミニ辞典、お楽しみに!(まとめ:任春生)
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