今日の訪問先は、蚌埠市。人口365万人の淮川右岸にある街です。上海から500キロ圏内にあり、高速道路や鉄道の開通に伴い、成長に期待が持たれています。バスで町中を走ると、古い建物が並び、どこか懐かしさを感じさせます。
そんな蚌埠市では今、発展の遅れを取り戻すかのように急ピッチで市の経済と文化を成長させるプロジェクトが進められています。その数は200件を超えると聞きました。今日はそんな一部の現場に実際に足を運びました。
まずは蚌埠義鳥国際商貿城です。この名前を聞いて、「おや」と思われる方もいるでしょう。"義鳥"と言えば、浙江省の県級市。世界最大の日用品卸売り市場があることで知られています。蚌埠市の国際商貿城はまさに第2の義鳥になることを目的に建設されました。投資金額は約100億元で先月の20日に開業したばかり。できたてほやほやの市場です。
市場
市場の中
完成したばかりの4階建てのビルには、まだお店はあまり入っていませんが、将来的にはアパレル、玩具、婚礼用品、日用雑貨、家電、文具などなど生活に必要な物を扱う店がずらりと並ぶ予定です。15万人の雇用機会を生み、訪問人数は1日平均延べ15万人、1年後には取引額80~150億元が見込まれています。
この日はほかに建設中のものも見ることができました。星宇文化創意産業パークと古民居博覧パークです。
アニメパーク
アニメパーク完成図
星宇文化創意産業パークの関連施設。左が現在、右が完成予定図です。
ここは将来、家庭用ゲーム、商業ゲーム、ネットゲーム、携帯ゲームなどを開発、製造するゲーム産業の拠点となるそうです。
アニメパーク敷地内
はるか遠くまで関連の建物が並んでいます。
ゲームコーナー
一部はすでにゲームコーナーとして、開放されていました。
これにはCRIの記者達もおおはしゃぎです。
続きまして古民居博覧パークは新たな観光スポットとして注目を集めそうな大規模レジャー施設です。
古民家パーク
↑写真は古い住宅を再現している途中のもの。新しい木ではなく、わざわざ古木を再利用して造られています。
古民家パーク完成図
ちょっとわかりにくいですが、この古い住宅がある部分は円の中央部分です。まわりは湖。まるで湖面に浮かぶ島のようです。
住宅の反対側はまだこんな感じです。
古民家パーク
一体どこまでが敷地なのかわらないくらい広かったのですが、将来は水と緑に囲まれ、ホテルやレジャー施設で賑わうはず。ちなみに完成予定は2016年10月となっています。高速鉄道で天津からは約4時間、上海からは2時間、南京、合肥までは1時間足らずで交通も便利です。
中国国内は現在でも見ごたえのある観光地がたくさんありますが、今や大都市だけでなく、中小規模都市まで観光開発に力を入れています。旅行好きにとっては嬉しいニュースです。
市の関係者の方が「北京や上海といった大都市ばかりが中国なのではなく、私達のような場所も海外の人にぜひ知ってもらいたい」と語っていました。私も中国へ来てから実感したことですが、中国という国は様々な顔を持ち一言では言い表せない国なのです。皆さんにもぜひ一度訪れ、自分だけの中国体験をしていただきたいと思います。(文/写真:吉野綾子)
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