会員登録

11月7日

2013-11-08 15:30:53     cri    

特集へ

 今日は朝一番に合肥経済技術開発区に向かいました。経済技術開発区の正式名称は「国家級経済技術開発区」で、対外開放をさらに推し進めるために1978年からはじまった経済特区に続き、1984年に指定された対外開放経済特区のことです。海外の企業に対して様々な優遇措置が適用されます。合肥経済技術開発区は1993年に成立、2000年に認可されました。ここに開発区が置かれた一番の理由は、やはりその地理的な条件でしょう。東には南京、上海、南には武漢といった大規模都市があります。高速鉄道を利用すれば、南京までは1時間、上海までは3時間、武漢までは2時間で行くことができます。

 開発区といえば、企業が集中する工業団地のようなものをイメージしますが、規模が全く違います。敷地面積はおよそ72平方キロ、そこに60万人が住んでいます。大きな街が新たに造られたようなものです。

 開発区の模型です。カメラに収まったのはほんの一部。

 この開発区にいち早く進出したのは日本の企業、日立建機でした。

 開発区の歩みを紹介するパネルにもしっかりと日立建機の名が記されています。

 開発区の責任者の方も日本の企業誘致に大きな期待を持っており、いち早く進出した日立建機の成功を認めています。同社は来年にも新たな生産拠点が完成し、ショベルの年生産規模は6万台になるそうです。

 この日は実際に開発区内の日立建機の工場も見学し、お話を伺いました。

 昨年から日中関係は緊張した状態にあり、この影響はなかったのかと聞いたところ、「大きな影響はなかった」とのお返事が返ってきました。

 日立建機は管理の大部分を中国人に任せており、特に女性の採用にも積極的で、このあたりが中国の文化に合い、企業を地元にしっかりと根付かせたのではないかと感じました。

 現在は、同社を含め32社の日系企業が拠点を置いており、中西部最大の日系企業集積地となっています。

 そして次に訪れたのは合肥科学技術工業パーク。まずは簡単にパークについて説明を受けました。こちらではスマート家電、電子情報、ハイエンド設備製造、新エネルギーを主に、将来性が見込まれる企業の育成に力を注いでいるそうです。

 イメージとしては産学官民の提携のようなもので、企業の成長段階に合わせて様々な優遇措置が受けられるようになっています。

 実際に成長をとげた企業が音声認識ソフト会社・科大訊飛です。写真は同社のビルです。

 こちらの製品は国内スマホ向けに音声認識アプリが提供されているというので、張強さんが実際にダウンロードし使ってみました。

 音楽メニューを選び、聞きたい曲名をマイクに向かって話すと、すぐにお目当ての曲を探しあてました。使ってみて、本人もその便利さに驚いていました。ちなみに私の下手な中国語の発音でも、しっかりと認識してくれました。優秀なアプリです!

 最後はドイツの自動車部品メーカー・コンチネンタルを訪問しました。

 こちらでは社長自らユーモアをまじえながら会社紹介をしてくれました。

 開発区にあるのはタイヤ製造工場で、設立から5年間で生産数を大幅に増やし、工場も次々と建設されたそうです。マネージメントチームはドイツ人、中国人のほかにもマレーシア人、シンガポール人とまさにグローバルな人材を揃えています。日本ではあまり聞かなくなりましたが、業務をスムーズに進めるために社員が楽しめるイベントを数多く行い、信頼関係を深めているようです。何事もやはり人の気持ちが支えているんだなと改めて感じました。

 (文/写真:吉野綾子)

関連ニュース
関連写真
v 11月6日 2013-11-07 14:14:50
写真トピックス
コメント
今週の番組
今日熱点
快楽学唱中文歌
特集ダイジェスト
LINKS