北京を離れ飛ぶこと1時間半。合肥に着きました。降り立ったのは今年、開業したばかりの合肥新橋国際空港。金色に塗装されたピカピカの空港です。
何でも外観は魚の形をしているそうですが、残念ながら空の上からしか見られません。従来の空港は街の中心からわずか8キロという好アクセスでしたが、こちらの空港はなんと40キロの距離。なぜこれほど遠くに造ったのかと、疑問に思いましたが、街へ向かうバスの中でその答えがわかりました。
車窓から見えるのはまさに建設ラッシュの様子。ビルやらマンションやらの骨組みがあちらこちらに見えます。不動産の広告もでかでかと空を飾ります。
数年後には、ここはもはや郊外ではなくなっているのだな、と感じさせる勢いがありました。
田園風景から住宅さらに高層マンションへと変わってゆく姿。
さて、一行が案内されたのは安徽ニューブロードキャスティング&テレビセンター。
センターホールには徽派建築と言われる独特の様式をモチーフにしたオブジェが。
このセンターもできたばかりでぴかぴかです。
ゆったりとしたスペースで番組制作。
放送コントロール室の大型パネル。
このコントロール室では放送中の番組の様子や、収録中のスタジオを大型パネルで確認できます。
チャンネルごとに区切られていて、左が放送の音声、右がスタジオの内部映像です。チャンネルは音楽、旅行、戯曲、農業、生活と専門分野がたくさん。
中国はテレビもラジオも、とにかくチャンネル数や番組数が非常に多いのです。
ホールでは取材のスタート式が行われました。
後ろの文字「投資熱土」を訳せば「安徽省、今投資が熱い!」とでもなるでしょうか。確かに安徽省と言えば、思い浮かべるのは世界遺産の黄山や美味しいお茶というイメージですが、南京や上海にも近いという地理的好条件や経済開発区の設置に力を入れてるとなれば、投資先の候補に上がるのも頷けます。
特に合肥は科学教育を重視している都市で、専門的人材も豊富ということですから、ハード面、ソフト面とも保証できる確立は高そうです。リーダーの挨拶の中に自信と期待を感じました。そんな安徽省の取材はまさに海外からの投資、企業誘致アピールの期待を背負っています。
そして本日の最後はこちら。
宋時代の政治家、包拯を祀った祠。
中国人なら誰でも知ってる清廉潔白な政治家、包拯はここ合肥の出身です。彼は徹底的に賄賂の摘発を行ったそうで、撲滅のためなら権力をもった貴族、官吏であろうが身内だろうがばっさばっさと処罰していったらしいです。
そのなんとも清々しい生き様は、長い時を経て神格化されこのように祀られているのです。
この井戸は賄賂を手にしてる者が飲むと、頭痛が止まらなくなり、清廉潔白な人が飲むと甘くて爽やかに感じるのだそうです。本当でしょうか。 (文・写真/吉野綾子)
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