中国最大の淡水湖といえば、1300年前、中国の唐の時代の詩人、王勃が有名な詩歌「滕王閣序」の中で、この湖の美しさを賞賛しています。以来、この湖の名前は中国では知らない人がいないほど有名になりました。そして同時に、詩人の王勃がこの詩歌を書いた場所、滕王閣という建物も同じように有名になり、江南地域で最も知られる3つの建物の1つとなっています。
長江中流と下流地域にある江西省の鄱陽湖は中国で最大の淡水湖です。毎年25万羽を超える渡り鳥がここにやってきて冬を過ごします。ここにやってくる白鶴の数は世界一だと言われています。数十万羽の渡り鳥が憩う姿は壮観です。今日でも鄱陽湖のほとりに来れば、私たちは1000年前の唐の時代の詩人、王勃が詩の中に描いた美しい湖の景色をそのまま見ることができます。鄱陽湖の美しさについて、江西省観光局の王暁峰局長は次のように紹介してくれました。
「江西省の観光の特徴といえば、それは美しいという一言に尽きます。先ずは江西省には鄱陽湖があり、これは非常に美しい湖です。世界の湖連盟に加入した中国で唯一の湖です。毎年数十万羽の渡り鳥がここに飛んできます。その様子は壮大で、圧倒されますよ。」
江西省の観光業について、王局長は2つのキーワードを挙げて説明してくれました。1つは、鄱陽湖に代表される自然の美しさです。もう1つは江西省の長い歴史と豊かな文化です。
王局長の話です。「中国を理解しようとするならば、先ずは江西省のことを理解しておいたほうがいいでしょう。1700年前に江西省の景徳鎮という場所に陶磁器の文化が生まれました。景徳鎮の陶磁器は古くから国内外に知られています。景徳鎮は中国の代名詞となりました。中国の英語の名前、CHINAは陶磁器の意味もあります。そしてさらにすごいのは古代だけではなく、現在の景徳鎮の製品と景徳鎮の陶磁器文化も中国ないし世界に影響を与えているということです」
実は新中国の歴史も江西省と密接にかかわっています。これについて、王局長は次のように説明してくれました。
「新中国の最初の政権は江西省の瑞金という場所に誕生しました。それから最初の革命の拠点は江西省の井岡山にありました。軍隊は江西省の南昌で発足しました。このように中国の近代史を理解したいなら、江西省の歴史、文化、江西省と新中国の関係を知らなければなりません」……(担当:任春生 吉野綾子)
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