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隠れた銘茶を尋ねて

2010-12-16 14:10:56     cri    

 中国茶の産地と言えば、皆さんは恐らくすぐにウーロン茶で知られる福建省、緑茶で有名な浙江省、プーアル茶の雲南省などを思い浮かべることでしょう。そうしたあまりにも有名な銘茶とは別に、お茶の旅は今回、一般にはあまり知られていないけど、実にいいものを発見した!という旅にすることにしました。

 六堡茶は広西の名物、その名は産地である梧州市蒼梧県六堡郷に因んだものです。梧州市は、広西チワン族自治区の東部に位置し、広東省との省境の近くです。桂林から梧州まで380キロ、高速道路で5時間かかりました。

 さすが六堡茶の原産地というだけあって、泊ったホテルのロビーにも六堡茶の専門店がありました。店舗はいくつもあり、みな地元のお茶会社が出店しているそうです。その中の一店、茂聖という民間では一番大きい会社のお店に入りました。

 

 店中に独特な香りが漂っています。その香りは緑茶の清々しい香りではなく、ウーロン茶の鮮明な香りでも、紅茶の香ばしい香りでもない。何か地味で、100年も住んだ旧家のお屋敷から出てくる深い木の香りのようでした。店の真ん中に置いてあるテーブルを囲んで座ると、可愛らしい店員さんが手際よくお湯を沸かし、早速六堡茶を入れ始めました。まずは大きめのガラス製の容器に六堡茶を入れましたが、色は普通の紅茶よりさらに濃い褐色でした。そして、たっぷりのお湯を入れてすぐに出しました。これで、ほこりが落とされるほか、味がよく出るようになります。これを「醒茶」といいますが、お茶を醒ますということです。

  

 いよいよ、半月も前から楽しみにしていた六堡茶を、自分の口で味わうときがやってきました。店員さんはガラス製の小さな茶碗にお茶を注ぐと、一人一人の前に出してくれました。素敵なワインレッドの色。言われなければワインだと思ってしまいそうな色です。手に取ってみると、透き通ってみえる。匂いを嗅いでみると、ほのかにフルーティーな香りがしてきました。少しすすって、口の中で味わうと、緑茶の渋さが全くない円やかな口当たりでした。しかし、このフルーティーな香りは一体なんなのでしょう。記憶の中にあるようが気がしますが、なかなか思い出せません。  

 

 六堡茶は黒茶に属します。黒茶といえば、雲南省のプーアル茶を思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、プーアル茶にはこの独特の香りはありません。六堡茶の歴史は1500年前に遡りますが、200年ほど前から、香港やマカオをはじめ、東南アジアの国々に盛んに輸出されるようになり、人気が高くなったということです。

 なぜ東南アジアで高い人気になったのでしょうか。それは六堡茶の効用と深い関係があります。蒸し暑く湿度の高い地域では、六堡茶は体内にこもった熱を出してくれるのです。また、後発酵茶として、アミノ酸やビタミン、微量元素を多く含むほか、油分を取ってくれるため、ダイエット効果の高いお茶としても受け入れられています。

 六堡鎮、人口は2万5000人、北回帰線のすぐ北側に位置します。年平均気温21.2℃、年間降雨量1500ミリ。大桂山脈が延びる地域にあるため、標高1000-1500メートルの場所が多く、茶の樹は、村から3キロから10キロ離れた山の麓や谷間にあります。そうした場所は日照時間が短く、一年中霧がかかっているため、茶葉の成長には最適だといいます。

 梧州市内から車で2時間、車窓に映る景色には、緑がどんどん増え、やがて山が見えるようになり、道もいつの間にか狭い山道に変わりました。六堡鎮は山に入ったところにあります。茶園へ行くにはさらに奥へ行かなければなりませんが、私たちが乗ってきた車はもう入れません。かなり細い山道になるからです。そこで、小型ジープに乗り換えて、凸凹の道を30分揺れられて、ようやく茶園にたどり着きました。

  

 茶園は山々の間の緩やかに広がった場所にありました。山の奥にもこんなに広々とした空間があるんだと、一瞬、桃源郷という言葉が脳裏に浮かんで、どきどきしてきました。緑の波が延々と連なっています。しかし、これまで見た一面に広がる低い茶の樹ばかりの茶園とは違って、ここの茶園は所々に高い木が立っています。カンランの木で、茶の木に陰を作っているということです。

 季節は初秋の頃、春から夏にかけて摘まれ続けてきた茶の樹のてっぺんには、茶の芽が摘まれて残った茎が目立ちます。そんな中で、新芽が依然として勢いよく頭をのぞかせています。

  

 向かい側に、茶を摘んでいる女性たちの姿が見えました。10人ほどで、笠をかぶりお喋りしながら茶を摘んでいました。近づいてみると、意外なことに若い人はいなくて、50歳以上の人ばかりでした。標準語を話せる60歳の廖さんに声を掛けてみました。「茶摘みの作業はわりと楽だから、年寄りが多い。息子2人がいて、孫も2人。茶摘みは朝9時ぐらいから午後5時ぐらいまでやっている。みんな歩いて来るんだ。遠くに住んでいる人は2時間も歩いてくる。最年長者は75歳だ」といいます。75歳だと言われたお婆ちゃんが照れくさそうに顔を隠すようにしました。

  

 ちょうどお昼休みの時間になったので、みんなの列の後ろについて、茶畑の上の休憩場所に戻りました。私の前を歩いていた75歳のお婆ちゃんは実に足取りが軽く、ついていくのがやっとでした。

 摘まれた茶葉は大きい竹の籠に収められています。1キロのお茶を作るのに新鮮な茶葉が5キロ必要だといわれました。廖さんによると、1日に摘む茶葉は8キロほどで、お茶にすれば約1.6キロになるということです。

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