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11月28日 波乱の出発日

2010-11-30 11:00:05     cri    

CRI外国記者が見た遼寧省へ

 「旅にトラブルはつきもの」とは言いますが、今回の遼寧省の旅は正にそんな始まりでした。

 CRIから出発したバスの中で私たち記者団のリーダーとなる銭センター主任が何気なく言った一言、「ここ二日、北京より北は気温がぐっと下がるんだよ。瀋陽はマイナス13℃まで下がる予報らしいぞ」。この一言がその後の私たちの運命を示唆していたのです。

 正午過ぎ、北京の空港に着いた私たちはまだ知らなかったのです。今日という日が恐ろしく長い一日になることを。

 荷物を預けて意気揚々と搭乗口に向かった記者団一行。小腹を空かせた何人かは、早速コーヒー片手にハンバーグ。出発まではあと1時間。高校を卒業してこの方15年、個人旅行が多かった私は時間ぎりぎりの移動が多く、こうして皆で余裕を持った行動をするのは久しぶりでした。修学旅行を思わせるそんなゆっくりと流れる時間、これからの旅に想いを馳せていたところ…

 「瀋陽、大雪らしいよ」。

 どこからとも無くそんな声が。CRIのメンバーが言ったのか、それとも周囲のほかの旅行客が囁いたのかは定かではないものの、ざわつくロビー。するとすぐにアナウンスがあり、瀋陽が大雪のため空港が閉鎖、こちら側に飛行機は到着しているものの、瀋陽空港が閉鎖されたために出発が13:50から14:30に変更されたとのこと。

 「まあ、飛行機だし良くあるよね」。

 そうは言ったものの、「大雪」と揶揄される雪が、そう簡単に降り止むとはこのとき既に誰も期待していませんでした。特に延吉出身の朝鮮語部の記者は、「これはなかなか飛ばないんじゃないかな」そう言っていました。  

 その後出発時間は15:00、16:40、17:30…と徐々にその遅延時間の間隔が伸び、最終的に18:00の表示に落ち着いた頃には、既に時刻は17:00を廻っていました。こんな時、団体ともあれば誰かしら不機嫌になる者があってもおかしくは無い状況なのですが、それは旅慣れたCRIの記者たち。各々の方法でその時間を有意義にできるよう画策したり、原稿の執筆に着手し始めたりました。またこうしたトラブルを共有することでこれまで会話を交わしたことの無かった者同士にコミュニケーションが生まれたりします。


(飛行場で出発を待つ記者たち)

 しかし、私たちも普段時間に追われる記者たち。飛行機が飛ぶのを待つか待たないか、出発時間が18:00に落ち着くまでにその決断が迫られたこともありました。その決断はリーダーである銭センター長にゆだねられたわけですが、センター長が心配していたのは「飛行機が飛ぶか飛ばないか」ではありません。仮に飛行機が飛んだとして、都市間の移動が多くなる今回の視察、「雪のために往来の上で危険はないだろうか」という点でした。上に立つ器を持つ者とは、常に一歩先の未来を見据え、全体の安全を優先して行動方針を決断しているのだと改めて実感しました。

 さて、その後無事飛行機への搭乗を済ませたのが19:00前。ランウェイの順番待ちに1時間かかり、私たちを乗せた飛行機が瀋陽へ向けて滑走し始めたのは、19:40のことでした。

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