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取材日記(2)

2010-10-12 09:50:43     cri    

 本日はしとしとと小雨が降る中、銅陵市内の公園で行われた第1回中国銅陵国際銅像芸術展の開幕式に行ってきました。

 この展覧会は、青銅器文化祭りのメインイベントでもあります。銅を経済資源だけではなく、文化資源として活用し、銅陵市の地位を高めるための新しい試みです。

 公園で開幕式が行われたのには、理由があります。湖の傍に作られた公園内には、今回このイベントに出展した彫塑作家たちの作品が置かれ、公園が1つのギャラリーになっているのです。青空ギャラリーといったところでしょうか。

 広々とした公園に、あわせて35点の彫塑が置かれています。作品と作品との間には、広々とした空間が広がり、互いに邪魔することなく、一つの作品が持つイメージを十分に堪能できます。また一つ一つが風景に溶け込み、芸術的な空間を作り、公園を特徴あるものにしています。

CRI外国人記者、アメリカからの
彫刻作家(右)に取材

CRI外国人記者、スペインからの
彫刻作家(左)に取材

 これらの35点の作品のうち、18件は、中国国内、17件は海外で活躍する作家のものです。日本、スウェーデン、スペイン、ドイツ、アメリカ、トルコなどから参加しています。

 世界の600点の作品の中から、銅陵市政府、専門家たちが35点を選出したそうです。

彫塑作家の朝野氏と作品「傘をさす女」

日本語部の吉野綾子記者、朝野氏(左)に取材

 日本からは、東京で創作活動をしている朝野浩行さんが作品を出展しています。朝野さんは、北京オリンピックの際にもモニュメントをつくり、今では中国国内に5点もの作品があります。

 実際にお話を伺ったところ、本日の芸術展の開幕のおよそ1ヶ月前に、選出された作家たちは、作品をつくるために、銅陵市を訪れ、互いに意見交換をしながら作品を作っていったそうです。「言葉や文化、そして創作方法も異なる作家たちが集まり、互いに刺激を受ける中で創作できたことは、非常にいい経験になった」と朝野さんは笑顔でおっしゃっていました。

 朝野さんの作品は「傘をさす女」と名づけられた、流線型が美しい作品です。何も知らずに見ると、きのこが傘をかぶった、ちょっとユーモラスが作品にも見えます。この作品は、「待つ」ことの大切さを表現しているそうです。傘をかぶったこの作品は小雨の中の開幕式にぴったりでした。

開会式を見に集まった市民

 多くのメディアの取材を受け、華々しく行われた開幕式の後には、静けさをとりもどした公園の中を、市民がゆっくりと歩く姿が見られました。皆、カメラや携帯で作品を撮影していました。

 日本では、「作品に触ってはいけない」というのが厳しく言われますが、中国では、作品に触れることはあまりうるさく言われません。とりわけ今回の35点は公園の中に置かれたこともあって、子どもたちが触ったり、乗ってみたりと自由に遊ぶ姿も見られました。

 今は遊び道具でも、彼らがやがて成長し、遊び道具だった銅像をまた新たな目でみつめ、作家たちのこめた想いを感じてほしい、そして自分の生活のすぐ傍に芸術が存在していたことを知ってほしいなあと思いました。 (取材:吉野)

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